山梨県甲州市塩山藤木にある真言宗智山派の古刹が放光寺。武田氏の祖で、新羅三郎義光の子孫という安田義定が、元暦元年(1184年)に創建。源平合戦で功績をたてた甲斐源氏・安田義定が一ノ谷の戦いの戦勝を記念して創建した寺で、戦国時代に、武田信玄も放光寺を祈願所にしています。
予約で精進料理を味わうことも可能
武田信玄も放光寺を尊崇し、武田勝頼が武勲を立てた三方原の合戦(武田信玄軍と徳川家康・織田信長連合軍との合戦)の際には遠州・医王寺(静岡県富士市比奈1546、山本勘助の墓がある寺)に伝わった『大般若経』600巻(南北朝時代の写経)を放光寺に移しています。
『大般若経』は、天正10年(1582年)、武田氏滅亡の際に恵林寺と同様に織田軍の戦火を受け焼失しています。
寺にある銅鐘は、安田義定が奉納したもので、信玄は居館である躑躅ヶ崎館(現在の武田神社)で陣鐘としていましたが、武田氏滅亡後に寺に戻されています。
あまり知られていないが、まさに『風林火山』ゆかりの鐘なのです。
みどころは、安田義定の墓や安田義定が奉納した銅鐘、宝物館にある3体の木造の仏像。
仏像は中央が穏やかな表情の大日如来座像、左は天弓愛染明王像、右が男性的で力強い不動明王立像。
いずれも平安末期の作で、国の重要文化財になっています。
また予約をすれば、境内周辺の野草や季節の素材を使った「季節の精進料理」を味わうことが可能。
名物のごま豆腐は、ねっとりした舌触り。
旬の素材を使うため3月中旬~6月下旬、9月中旬~11月下旬のみの限定です。
境内に咲く、春蘭、椿、桜、桃花、山吹、牡丹、花菖蒲、つつじ、ききょう、菊などが料理に用いられるのも「花の寺」といわれる放光寺ならでは。
精進料理は、電話予約が必要で、1日の定員は50名。
名称 | 放光寺/ほうこうじ |
所在地 | 山梨県甲州市塩山藤木2438 |
関連HP | 放光寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR塩山駅からタクシーで8分 |
ドライブで | 中央自動車道勝沼ICから約12km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | TEL:0553-32-3340/FAX:0553-32-3581 |
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