山梨県北杜市、標高2967mの甲斐駒ヶ岳を源とする雄大な渓谷が尾白川渓谷(おじらがわけいこく)。上流部の花崗岩(かこうがん)層を通った清らかな水は、「名水百選」に選ばれ、「南アルプスの天然水」としても有名。美しい花崗岩の渓谷には登山道が設けられていますが、危険箇所もあるので、足回りはしっかりと。
滑落事故多発のため、観光客は千ヶ淵でUターンを
渓谷入口の竹宇駒ヶ岳神社近くまで車で入ることができるので、ここを起点に散策を楽しむことができます。
急流となって流れ落ちる尾白川には、上流に噴水滝、中流部に不動滝などの滝が連続。
渓谷入口の尾白川(おじらがわ)に架かる吊り橋を渡り、沢沿いに自然歩道を歩くと、千ヶ淵、神蛇滝、不動滝など、1時間30分ほどの間、渓谷美が続きます。
千ヶ淵(駐車場から徒歩15分)から先の道は危険箇所が多数あり、滑落死亡事故も発生しているので、沢登りの経験がない場合、ファミリーなどは千ヶ淵でUターンを。
また、登山道が狭いため、帰路は神蛇滝から尾根道の利用を。
ちなみに尾白川という川の名は、尾が白い神馬が住んでいたことに由来。
甲斐駒ヶ岳を源とする川らしい名前です。
甲斐駒ケ岳の花崗岩は1400万年ほど前にマグマが地下の深い場所(地下5km~10km)でゆっくりと冷えて固まって誕生したもの。
100万年ほど前から急速に隆起して、南アルプスが誕生していますが、実は、尾白川が扇状地に出る山麓には南北に糸魚川静岡構造線が走り、フォッサマグナ(大地溝帯)の西縁部にあたります。
尾白川のひとつ南の谷、大武川(おおむがわ)支流の石空川(いしうとろがわ)では、日本の滝百選に選定される精進ヶ滝(しょうじがたき)への途中、一の滝(魚止めの滝)の下流に糸魚川静岡構造線の露頭(フォッサマグナの露頭)があります(尾白川では扇状地を通っているため確認できません)。
尾白川渓谷 | |
名称 | 尾白川渓谷/おじらがわけいこく |
所在地 | 山梨県北杜市白州町白須 |
関連HP | 北杜市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR長坂駅、小淵沢駅、日野春駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 中央自動車道長坂ICから約13km、須玉ICから約15km |
駐車場 | 市営尾白川渓谷駐車場(100台/無料) |
問い合わせ | 北杜市観光課 TEL:0551-42-1351 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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