山梨県甲州市塩山にある古社が、菅田天神社(かんだてんじんしゃ)。承和9年(842年)、甲斐国司の藤原伊勢雄が創建と伝えられ、甲斐源氏の守護神。寛弘元年(1004年)、菅原道真を相殿に祀ったことから天満宮となり、菅田天神社と称しています。
武田家代々の家督相承の印、国宝『小桜葦威鎧』を収蔵
平安時代の歴史書『続日本後紀』(しょくにほんこうき)に承和6年(839年)、藤原伊勢雄が国司に赴任と記され、承和10年(843年)には後任の橘時枝に譲っているので、その間の創建ということになり、社伝と一致します。
武田家代々の家督相承の印とされてきた国宝『小桜葦威鎧』(こざくらがわおどしよろい)を所蔵し、武田家滅亡の時、跡継ぎの武田信勝(勝頼の長男)が元服・鎧着の式をあげていなかったため、陣中でこの鎧を着けて式を済ませたと伝えられています。
武田家臣団の間で神格された楯無鎧(たてなしのよろい=『小桜葦威鎧』)は、武田家伝来の家宝で、府中(甲府)の鬼門(東北)鎮護のため、菅田天神社に納め、於曽氏(おぞし)が管理していたと伝えられます。
江戸時代の地誌『甲斐国志』には、武田氏滅亡に際しては楯無鎧が向嶽寺(塩山)の杉下に埋められ、後に徳川家康が掘り出して再び菅田天神社に安置されたとも記されますが、鎧の詳細調査では埋められた形跡は確認されていません。
現存する社殿は、昭和44年の再建。
菅田天神社 | |
名称 | 菅田天神社/かんだてんじんしゃ |
所在地 | 山梨県甲州市塩山上於曽1054 |
関連HP | 甲州市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR塩山駅から徒歩5分 |
ドライブで | 中央自動車道勝沼ICから約7km |
駐車場 | なし/市営塩山駅南口駐車場(有料)など利用 |
問い合わせ | 菅田天神社 TEL:0553-33-4006 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag