山梨県笛吹市御坂町藤野木にある旧街道の石畳が、御坂峠(みさかとうげ)を越える御坂路石畳(みさかじいしだたみ)で、新田集落には石畳道の一部が現存。甲斐九筋(かいくすじ)のなかでも最古の官道が、甲斐路(かいじ)とも呼ばれた御坂路。かつては鎌倉と結ぶ重要な街道だったです。
甲斐九筋のなかでも最古の官道が現存
金川原(かねがわばら/現在の中央自動車道一宮御坂ICあたり)から御坂峠(黒岳と御坂岳の鞍部、旧御坂峠)を経て河口湖に至る道は鎌倉街道―御坂路(山梨県笛吹市・富士河口湖町)として文化庁の「歴史の道100選」にも選定。
春日居に甲斐国の国府があった古代には、御坂峠を越え、さらに籠坂峠を越えて駿河に入っていたのです。
甲斐九筋は、御坂路のほか、駿州往還(河内路)、中道往還(右左口路)、若彦路(わかひこみち)、青梅街道(萩原路)、秩父往還道(雁坂路)、穂坂路(川上路)、棒道(大門嶺口)、信州往還(逸見路)がありましたが、東海道から分岐し、甲斐国に至るメインルートが御坂路でした。
この御坂路が、沿線に人家が多く、しかも東海道に近いという利点があったのです。
鎌倉時代には御坂峠を越え、相模へと出て鎌倉に至る鎌倉往還としても使われたルートです。
戦国時代に武田氏が駿河に侵攻する際にも、使われたのはこの御坂路で、江戸時代には、富士講の人々、伊勢詣でなどの旅人や、馬方による馬の背による物資の運搬などにも利用された交易の道でした。
御坂峠周辺は、山梨県林務部の峠道文化の森にもなっています。
新田集落の御坂路石畳は、国道137号の新田バス停が目印で、バス停で脇道に入った集落内に残されています。
御坂路石畳 | |
名称 | 御坂路石畳/みさかじいしだたみ |
所在地 | 山梨県笛吹市御坂町藤野木 |
ドライブで | 中央自動車道一宮御坂ICから約9km |
駐車場 | なし |
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