38愛媛県
プレスマンユニオン編集部
大森和蝋燭屋
愛媛県喜多郡内子町、内子の古い家並み(内子町八日市護国伝統建造物群保存地区)のなかにある江戸時代から続く和蝋燭(わろうそく)の店が、大森和蝋燭屋。現在も6代目となる当主・大森太郎さん、7代目の大森亮太郎さんが昔ながらの製法で和蝋燭の製作、販売をしています。
内子でもただ一軒! 和蝋燭の製造販売元
大森和蝋燭屋 Japanese Candle Maker
内子の和蝋燭は、明治時代半ば(明治35年頃)に生産のピークを迎えた櫨(はぜ)の実を原料とする木蝋を使った蝋燭で、芯は、和紙と燈心草(い草)、真綿です(対する洋ローソクは石油から採れるパラフィンが原材料で、芯には糸を使用)。
その繁栄を今に伝える家並みは内子町八日市護国伝統建造物群保存地区に選定されていますが、昔ながらの木蝋生産を今に伝える貴重な店が、大森和蝋燭屋。
さらにいえば、全国的にも数少ない和蝋燭を製造販売する店です。
内子の和蝋燭は、芯が太いため炎が大きくてすすが出ないのが特長。
しかも蝋が垂れず、長持ち。
芯を竹串に通し、その上に溶かした木蝋を塗り重ね(太さや大きさはこの生掛けの回数で決まります)、表面を擦って艶を出し、芯部分の蝋を熱したコテで溶かし切り、最後に形を整えて完成です。
櫨の実を蒸して搾った生蝋を、鍋で溶かし、右手で竹串を回転させ、左手で熱い生蝋をすくって手の平で串に重ねてゆくという作業を見学することも可能(和蝋燭の工程を見学するなら、午前中がおすすめ)。
製品は1匁(7cm/燃焼時間は30分)~100匁(32cm/燃焼時間は14時間)まで9種類。
木蝋製造で栄えた内子のみやげには絶好の逸品です。
オンラインショップでの購入も可能。
内子の和蝋燭の特徴と魅力
- 芯が太いため炎が大きくて明るい(照度が大)
- 煤(すす)が少なく部屋が汚れにくい(寺などでも愛用)
- 風に強く多少の風では消えることがない
- 室内など無風の場所で使えば蝋がほとんど垂れない
- 長持ち(もっとも小さい1匁で30分ほどは使用可能)
- 植物性だから環境に優しい(SDGs)
- 揺れる炎を見ることで心が落ち着く(精神安定作用)
- 洋蝋燭のようなパラフィン特有の消し臭いがない(無臭)
大森和蝋燭屋 |
名称 |
大森和蝋燭屋/おおもりわろうそくや |
所在地 |
愛媛県喜多郡内子町内子2214 |
関連HP |
大森和蝋燭屋公式ホームページ |
|
電車・バスで |
JR内子駅から徒歩15分 |
ドライブで |
松山自動車道内子五十崎ICから約2km |
駐車場 |
町並駐車場(80台/有料) |
問い合わせ |
大森和蝋燭屋 TEL:0893-43-0385/FAX:0893-43-0385 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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