愛媛県今治市、日本三大水城に数えられ、日本100名城にも選定の今治城。今治城三の丸大手口にあたる門が、鉄御門(くろがねごもん)。今治城の土橋を渡った先、吹揚神社や天守への入口なので、人も車も24時間出入り可能となっています。平成19年に往時のかたちに復元された門です。
史実に基づいて再建された三の丸大手門
日本三大水城(高松城、中津城、今治城)に数えられる今治城は、堀に瀬戸内の海水を引き込んだ近世的な平城で、築城の名手といわれる藤堂高虎(とうどうたかとら)が自らの居城として手掛けたもの。
大手二の丸に藩主居館を、三の丸大手口の表門に鉄御門、搦手(からめて=裏門)の馬出口に山里門を配していました。
今治城内に往時の建築物はなく、御金櫓(二の丸東隅櫓)、山里櫓(三の丸西隅櫓)、鉄御門、多聞櫓5棟などが復元されています。
寛政年間(1789年〜1801年)に幕府が編纂した『寛政重修諸家譜』(かんせいちょうしゅうしょかふ)によれば、天守は「慶長十五年丹波口亀山城普請のことうけたまわり、且今治の天守をたてまつりて、かの城にうつす」と記されています。
つまり、藤堂高虎が亀山城に転封となった際、、今治城の天守を移設したと記されていることから、慶長15年(1610年)以降は天守が存在しなかった可能性が大です(地盤が砂地で、天守台の遺構もありません)。
現存する天守は、史実に基づかない模擬天守ですが、鉄御門に関しては、できる限り史実に基づいて再建されています。
鉄御門を取り囲む多聞櫓も同時に再建されたもので、欅(けやき)、檜(ひのき)、杉などを使っています。
石垣も再現工事時の積み直したもの。
鉄御門は内部の観覧も可能で(天守の入城券と共通)、山里櫓と武具櫓(史実復元ではありません)の間に入口があり、内部に入ると、往時同様の手斧削り(ちょうなけずり)の梁(はり)などを見学できます。
また鉄御門をくぐる手前、多聞櫓の下には、今治城で最大の巨石(鏡石)、勘兵衛石があるのでお見逃しなく。
今治城・鉄御門 | |
名称 | 今治城・鉄御門/いまばりじょう・くろがねごもん |
所在地 | 愛媛県今治市通町3-1-3 |
関連HP | 今治城公式ホームページ |
電車・バスで | JR今治駅からせとうちバス今治営業所行きで7分、今治城前下車 |
ドライブで | 西瀬戸自動車道今治ICから約4.6km |
駐車場 | 41台/有料 |
問い合わせ | 今治城 TEL:0898-31-9233/FAX:0898-31-9235 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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