愛知県岡崎市にある日光東照宮、久能山東照宮と並び「日本三大東照宮」ともいわれるのが滝山東照宮(たきさんとうしょうぐう)。正保3年9月17日(1646年10月25日)、3代将軍・徳川家光は、徳川家康生誕の岡崎城の鬼門守護の位置に建つ滝山寺(たきさんじ)境内に東照宮を創建。明治初年の神仏分離で滝山寺と別れて独立。
東照宮の宮号宣下直後に竣工
正保元年(1644年)、徳川家光は、岡崎城近くに東照宮創建を決め、大老・酒井忠勝(さかいただかつ=三河国出身、2代将軍秀忠の命で世継の家光付きに)、松平正綱(まつだいらまさつな=駿府城での家康の近習出頭人で、家光の意を受けて日光東照宮の造営、日光杉並木を植栽)に命じて、適地を選定。
岡崎城の鬼門(北東)封じとして滝山寺が適当と判断されたのです。
正保2年11月3日(1645年12月20日)に宮号の宣下があり、天海大僧正(寛永20年10月2日/1643年11月13日没)が定めた家康の神号「東照大権現」は、東照宮になり、翌年、滝山東照宮が竣工しています。
滝山寺本堂の東、小高い場所を2段に整地して社殿を建立、下段に拝殿・幣殿(へいでん)、水屋、上段に中門と本殿を配置しています。
東照宮創建に伴って滝山寺は200石加増を受け612石になっています。
造営年が鳳来寺山(ほうらいじさん)の鳳来山東照宮に近いことから(鳳来山東照宮は5年後の慶安4年・1651年竣工)、鳳来山東照宮を担当した幕府大工頭の木原義久、鈴木長恒、あるいは同系の工匠によるものと推測されています。
創建以来、東照宮を管理する滝山寺が別当寺でしたが(神号は東照大権現=神仏習合)、明治初年の神仏分離で神社として独立しています。
徳川家光創建時の本殿(入母屋造、平入)、中門、拝殿・幣殿(入母屋造、銅板葺き、平入)、石鳥居、水屋・花崗岩製の水盤は国の重要文化財に指定されています。
社宝には徳川家光奉納の太刀(銘:正恒)、4代将軍・徳川家綱奉納の太刀(銘:長光)などがあります。
名称 | 滝山東照宮/たきさんとうしょうぐう |
所在地 | 愛知県岡崎市滝町山籠117 |
電車・バスで | 名鉄東岡崎駅からバスで瀧山寺下下車 |
ドライブで | 東名高速道路岡崎ICから約8km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | TEL:0564-46-2516 |
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