青森県青森市、JR青森駅の西側、柳川2丁目に建つレトロな洋館が、青森市森林博物館。建物は、明治41年に建築されたルネッサンス様式の旧青森営林局庁舎。地元青森のヒバ材で造られた重厚な建物で青森ヒバの耐久性を建物自体が証明しています。全国最長を誇った森林鉄道の機関車など展示物もあります。
旧営林局長室は映画『八甲田山』のロケにも使用
特別室として復元された旧営林局長室は映画『八甲田山』のロケにも使われた部屋。
第1展示室「森と仲間たち」では、森林に棲む小動物、森の生態系、森を構成している樹木などを紹介。
第2展示室「木と暮らし」では、森林資源を生活にどう利用してきたかを解説、その重要性を学びます。
第3展示室は、「雪とスキー」で、森林の管理や調査に利用されてきたスキーの実物を展示。
第4展示室の「青森とヒバ」は、日本三大美林に数えられる青森ヒバの耐久性を知ることができます。
第5展示室が「よみがえる津軽森林鉄道」で、第6展示室「森を育てる」、別館の第7展示室が森林鉄道機関車などの展示コーナーになっています。
青森市森林博物館(旧青森営林局庁舎)の沖館川の対岸には、津軽半島一帯に路線を張り巡らした津軽森林鉄道の起点、青森貯木場がありました。
青森貯木場は、明治38年に完成した日本最大規模の貯木場で、津軽半島の青森ヒバの切り出しは当時の木材需要に欠かせないものだったため、日本初の森林鉄道となる津軽森林鉄道を明治42年12月20日に開通させ、明治43年5月から本格運用が始まりました。
全盛期の昭和26年には、蒸気機関車10両、ガソリン機関車24両、運材貨車1052両と過去最大数を保有し、青森ヒバの搬出や住民輸送に活躍しましたが、その後トラック輸送に転換され、昭和45年に全線廃止になっています。
森林鉄道関係の車両では、下北半島の川内森林鉄道(川内営林署)で使用されたディーゼル機関車「協三L型」(昭和36年に東京・協三工業で製作)、客車「あすなろ号」(昭和28年、青森運輸営林署が製作、内真部支線の終点にある眺望山の現地見学などに使用)、運材台車(昭和28年、大宮富士工業、後の富士重工業大宮製作所で製作)が展示保存されています。
「協三L型」は、昭和40年公開、津軽海峡の海上で起きた殺人事件を描いたサスペンス映画『飢餓海峡』(主演・三國連太郎)でも登場する機関車です(下北半島のロケがありました)。
青森市森林博物館 | |
名称 | 青森市森林博物館/あおもりししんりんはくぶつかん |
所在地 | 青森県青森市柳川2-4-37 |
関連HP | 青森市森林博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR青森駅から徒歩10分 |
ドライブで | 東北自動車道青森ICから約6km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 青森市森林博物館 TEL:017-766-7800/FAX:017-766-7803 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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