10群馬県
プレスマンユニオン編集部
上野国総社神社
群馬県前橋市にある、律令制の衰退期に誕生した古社が、上野国総社神社(正式名は總社神社)。古代、国府に赴任した国司は、一之宮から順に二之宮、三之宮と国内の神社を巡拝する習わしがありましたが、それを簡素化するために、国内の神々を合祀し、国庁近くに建立されたのが総社です。
上野国(群馬県)の総鎮守
拝殿は天保14年(1843年)の再建
上野国(こうずけのくに=群馬県)では、平安時代の後期頃、上野国内14郡に鎮座する549社を勧請合祀して総社を創建しています(社伝によれば、それ以前にすでに神社があったとされています)。
前橋市にある総社神社は、上野国内の神々を記した『上野国神名帳』をご神体とし、磐筒男命 (いわつつのおのみこと)、経津主命 (ふつぬしのみこと)などの神々を祀っています。
創建時に国司から献納された額には「正一位護国霊験惣社大明神」と記されていますが、この額は宝物殿に納められています。
往時には、北西200mほどのところにある蒼海城(おうみじょう=群馬県前橋市元総社町の宮鍋神社の建つ地)の城内にありましたが元亀年間(1570年~1573年)に現在地に遷座。
現存する本殿(群馬県の重要文化財)、拝殿(前橋市の重要文化財)は江戸時代の建築物。
上野国の国府のあった地は、まだ発見されていませんが、宮鍋神社の建つ地が国庁の伝承地となっています(宮鍋神社を国庁とし、東西に八丁、南に八丁の国府域が想定されています)。
上野国分寺跡(東大寺式伽藍配置)は国の史跡に、上野国分寺跡の東には上野国分尼寺跡(東大寺式または法華寺式伽藍配置)があります。
また、一之宮は、一之宮貫前神社(群馬県富岡市)、二之宮が二宮赤城神社(群馬県前橋市)、三之宮が三宮神社(群馬県北群馬郡吉岡町)とされています。
上野国総社神社 |
名称 |
上野国総社神社/こうずけそうじゃじんじゃ |
所在地 |
群馬県前橋市元総社町1-31-45 |
関連HP |
上野国総社神社公式ホームページ |
|
電車・バスで |
JR新前橋駅から徒歩25分 |
ドライブで |
関越自動車道前橋ICから約2km |
駐車場 |
50台/無料 |
問い合わせ |
上野国総社神社 TEL:027-252-0975/FAX:027-252-6392 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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