龍飛崎

津軽半島の突端に位置する岬が龍飛崎(たっぴざき)。太宰治はその形状を「あとは海にころげ落ちるばかりだ」と表現しています(『津軽』より)。山並みがいきなり海に落ちる突端が龍飛崎で高台には龍飛埼灯台が建っています。「ここは本州の袋小路だ。読者も銘肌せよ」と記した太宰治の文学碑は龍飛漁港の海岸線に立っています。

晴れていれば北海道の山々を眺望

龍飛漁港に立つ太宰治文学碑

石川さゆりが歌って大ヒットした『津軽海峡・冬景色』では、「ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと」と歌われ、竜飛岬と通称されていますが、正しくは龍飛崎。
龍飛崎と北海道最南端の白神岬を結ぶ線の東側が津軽海峡で、もっとも幅が狭まる場所のために潮の流れが早く、海の難所として恐れられてきました。

龍飛崎からは、下北半島や日本海、晴れていれば対岸の北海道の山々を一望にし、春から秋にかけてはイカ釣り船の漁り火が煌(きら)めきます。

別名「風の岬」といわれるのは年間を通して風が強いから。
年間の平均風速は何と、毎秒10mにも達します。

先端部には階段国道として有名な国道339号、道の駅みんまや、青函トンネル竜飛斜坑線を運行する「青函トンネル記念館」、太宰治ゆかりの宿「奥谷旅館」を再生した龍飛岬観光案内所「龍飛館」などがあります。

第二次大戦中には津軽要塞重砲兵聯隊竜飛砲台が設けられ、カノン砲4門を配置。
海峡防衛にあたりましたが、潜水艦に対する防衛力はなく、青函航路の船などが沈められています。

現在は海上自衛隊の竜飛警備所が配置されています。

龍飛漁港太宰治文学碑

「ここは、本州の袋小路だ。読者も銘肌せよ。諸君が北に向って歩いている時、その路をどこまでも、さかのぼり、さかのぼり行けば、必ずこの外ヶ浜街道に到り、路がいよいよ狭くなり、さらにさかのぼれば、すぽりとこの鶏小舎に似た不思議な世界に落ち込み、そこに於いて諸君の路は全く尽きるのである。」

龍飛崎
名称龍飛崎/たっぴざき
Tappizaki Cape
所在地青森県東津軽郡外ヶ浜町三厩龍浜
関連HP外ヶ浜町公式ホームページ
電車・バスでJR三厩駅から外ヶ浜町循環バス龍飛行きで30分、龍飛下車、すぐ
ドライブで東北自動車道青森ICから約71km
駐車場50台/無料
問い合わせ外ヶ浜町役場産業観光課 TEL:0174-31-1228
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
津軽海峡

【意外に知らない】 津軽海峡は、太平洋? それとも日本海?

かつて青函連絡船が青森港と函館港を結んだ津軽海峡。懐メロでは石川さゆりの『津軽海峡・冬景色』でも歌われた津軽海峡。日本海と太平洋をつなぐ海峡で、地下の青函トンネルには新幹線も走っています。さてさて本州と北海道を結ぶ大動脈にもなっている津軽海

青函トンネル竜飛斜坑線

世界で最も低い場所にある海底駅に、ケーブルカーで到達!

世界一標高が低い場所にある駅は、青森県東津軽郡外ヶ浜町にある青函トンネル竜飛斜坑線・体験坑道駅。青函トンネル記念館内にある青函トンネル竜飛斜坑線は、鉄道事業法に基づいて運行されるケーブルカーで、体験坑道駅は海面下140m(標高-140m)で

高野崎

高野崎

青森県東津軽郡今別町、津軽海峡に突き出した岬が高野崎(たかのさき)で、先端には高野埼灯台が建っています。津軽半島の先端と岬といえば、龍飛崎(たっぴみさき)が有名ですが、その東側にある高野崎は、美しい岩礁地帯の海岸で、海沿いを走る国道280号

青函トンネル記念館

青函トンネル記念館

総延長53.85kmで世界一長い海底鉄道トンネルの青函トンネル。構想から50年、着工から24年という歳月を費やした国の巨大プロジェクトです。青函トンネルの歴史と工事の概要を紹介する記念館で、津軽半島最北端の竜飛崎に建つのが青函トンネル記念館

龍飛埼灯台

石川さゆりの大ヒット曲『津軽海峡・冬景色』にも歌われる龍飛崎(竜飛岬)の突端に建つのが龍飛埼灯台(たっぴさきとうだい)。津軽海峡の航路の安全のため昭和7年に初点灯した灯台で、日本の灯台50選のひとつ。津軽海峡を見守る灯台灯高は13.72mで

津軽海峡冬景色歌謡碑

作詞・阿久悠(あくゆう)、作曲・編曲三木たかしという黄金コンビで昭和52年に大ヒットした演歌が石川さゆりが歌った『津軽海峡・冬景色』。その歌碑が立つのが、津軽海峡を見下ろす龍飛崎の高台です。歌碑は、ボタンを押すと「ごらんあれが竜飛岬北のはず

階段国道

津軽半島(青森県)の突端、龍飛崎(たっぴざき=竜飛崎)の突端へとのびる国道339号。道は最後に車道から362段の階段となり海岸へと下りますが(標高差70m)、なんとその階段にも国道の表示が。これが全国唯一の「階段国道」。総延長388.2mの

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ