種差海岸

八戸市東部にある海岸でここから北の下北半島にかけては砂浜、南の三陸海岸は断崖絶壁のリアス式で、ちょうど中間的な光景が展開するのが種差海岸。しかも海岸段丘の上は天然の芝生が広がり、司馬遼太郎は「どこかの天体から人がきて地球の美しさを教えてやらねばならないはめになったとき、一番にこの種差海岸に案内してやろう」と絶賛。

海岸台地の上は芝の草原

岩礁海岸、砂浜海岸、海食海岸など多様な地形が続き、周辺約880haは国の名勝に指定。
650種にも及ぶ山野草が春から秋にかけて咲き、階上岳(はしかみだけ)などとともに三陸復興国立公園に指定されています。
また、美しい白浜が続くことから「日本の白砂青松100選」にも選定、三陸ジオパークのジオサイトにもなっています。
種差海岸遊歩道は「遊歩百選」となっています。

ハマナス、ツリガネニンジン、エゾフウロ、エゾカワラナデシコ、エゾノシシウドと北海道の原生花園を思わすような花が海岸を彩ります。
種差(たねさし)という地名は、アイヌ語のタンネ・エサウシ(tanne-esausi=長い・岬)に由来するという説もありますが、定かでありません。

天然の芝生が広がるのは、かつてここが名産の南部馬の放牧地だったから。
東山魁夷が『道』を描いたことで有名ですが、多くの画家も十和田湖以上に絵になる風景としています。

種差天然芝生地に隣接して「種差海岸インフォメーションセンター」があり、三陸復興国立公園の種差海岸・階上岳エリアのビジターセンターになっています。

種差海岸
名称種差海岸/たねさしかいがん
所在地青森県八戸市鮫町
関連HP種差海岸インフォメーションセンター公式ホームページ
電車・バスでJR種差海岸駅から徒歩5分
ドライブで八戸自動車道八戸ICから約13km
駐車場種差海岸インフォメーションセンター駐車場(68台/無料)
問い合わせ八戸市観光課 TEL:0178-46-4040/FAX:0178-46-5600
種差海岸インフォメーションセンターTEL:0178-51-8500/FAX:0178-51-8501

葦毛崎展望台

国指定の名勝、種差海岸の一角にある葦毛崎展望台(あしげざきてんぼうだい)。周辺は原生花園で、初夏から夏にかけてハマナス、ニッコウキスゲ、ハマヒルガオなどが咲き乱れます。要塞のような雰囲気の展望台ですが、実際に幕末には異国船の監視、太平洋戦争

東山魁夷『道』の碑

東山魁夷(ひがしやまかいい)の描いた『道』のモチーフとなった種差海岸。まもなく太陽が昇ろうとしている夏の早朝の風景を、実にシンプルな色彩で表現した『道』。実は種差海岸の海岸線に並走する現在の青森県道1号(八戸階上線)がモチーフになっています

鮫角灯台

八戸市(はちのへし)の葦毛崎展望台(あしげざきてんぼうだい)の西、八戸港に出入りする船を見守る灯台が鮫角灯台(さめかどとうだい)。昭和13年2月16日に初点灯した灯台で、青森県では尻屋埼灯台、大間埼灯台、龍飛埼灯台と並んで「日本の灯台50選

 

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