2026年4月17日、沖縄都市モノレール(ゆいレール)の美栄橋駅で、定員オーバーで発車できないというトラブルが生まれました。定員オーバーといっても人数を数えているわけではありません。エレベーターと同様に重量制限があり、リミットを超えてしまったためです。実は1人55kgというのが設計上の数値なのです。
道路運送車両法で1人55kgと規定されている!

モノレールは単軌鉄道で通常の普通鉄道とは異なりますが、普段通勤や通学、旅行のなどで乗車している列車(普通鉄道)の定員も1人55kgで計算しているのです。
実は、道路運送車両法で乗車定員1名あたりは55kgで計算、それだと手荷物分が含まれないので設計上は「55kg+手荷物10kg=合計65kg」という計算式になっているのです。
車両の強度を確保するためには、自重(車両そのものの重さ)と乗客や荷物の積車重量を足したトータル(総重量)が必要となります。
それを元に、定員の重量と、それを上回る限界重量を算出しているのです。
乗車率100%というのは、この定員分を充足する重さが発生している状態のこと。
通勤電車なら「座席に着くか、吊革に捕まるか、ドア付近の柱に捕まることができる」状態です。
道路運送車両法の施行は、昭和26年のことで、当時の日本人の平均体重が55kg程度だったことが数値の基本データとなっています。
現在は男性で65〜70kg、女性で50〜55kgなので、平均値は60kg弱という感じでしょうが、55kgという数字は変更されていません。
ましてや体格の良い外国人や、大きなスーツケースを持っていれば「55kg+手荷物10kg=合計65kg」というのは、少なすぎる気がします。
東京モノレールのラッシュ時の空港快速などは、その典型ですが、設計上にゆとりを持たせているので、重量オーバーで停止するというケースはありません。
電車だけでなく、バスもこの1人55kgは同様で、「乗車定員は、運転者席、座席、座席に準ずる装置及び立席の定員の総和」としつつ、計算上は「1人55kg」を守っています。
つまり、電車もバスも車両総重量は、「車両重量、最大積載量及び五十五キログラムに乗車定員を乗じて得た重量の総和をいう」ということに。
では、なぜ沖縄都市モノレール(ゆいレール)に定員オーバー(総重量オーバー)トラブルが生まれたのでしょう。
実は、沖縄都市モノレール(ゆいレール)は、ゴムタイヤ3両編成で走行。
レールと車輪という普通鉄道よりも建設費、維持費が少なくて済む反面、金属製の車輪とは異なってゴムタイヤの限界があるため、大量輸送には不向きなのです。
設計上はギュウ詰めでも問題がないはずですが、大きな荷物など想定外の問題があったのかと推測できます。
東京モノレールは大きな車両、6両編成という長い編成、頻発するダイヤで大量輸送に対応しています。
国内でこの重量オーバーによる停止トラブルは、「ゆりかもめ」にもありました。
ゴムタイヤで走る新交通システムは、この定員オーバー問題を常に抱えているのです。
混雑することで知られる日暮里・舎人ライナーではロングシートにして定員を増加させる反面、車体をステンレス製からアルミ製に変更して1両あたり1000kgの軽量化を図り、総重量オーバー問題を解決しています。
浮上式リニアの愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)でも総重量オーバートラブルが発生したことがあります。
電磁石の反発を利用して車両を浮上させるため、重すぎると浮上できないことになるのです。
当然、リニア中央新幹線にも同様の問題がありますが、リニア中央新幹線は全車指定席なので、そうしたトラブルは起こらないはずです。
ちなみに、国内のエレベーターは、建築基準法に基づき1人あたり65kgの体重で定員と耐荷重が計算されています。
| 鉄道、路線バスなどの定員は1人あたり55kgで計算! | |
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