法隆寺
法隆寺は、寺伝などでは607(推古15)年、聖徳太子と推古天皇により創建されたと伝わる古寺で、世界最古の木造建築群が飛鳥時代の姿を現代に伝えています。参道の松並木を抜けると、正門である南大門(国宝)。境内は西院と東院に分…
法隆寺は、寺伝などでは607(推古15)年、聖徳太子と推古天皇により創建されたと伝わる古寺で、世界最古の木造建築群が飛鳥時代の姿を現代に伝えています。参道の松並木を抜けると、正門である南大門(国宝)。境内は西院と東院に分…
法隆寺の西院伽藍は、奈良時代の法隆寺式伽藍配置を体現していますが、大講堂の前(南側)で、西に経蔵、東に鐘楼と楼閣建築が対となって配されています。経蔵は、天平様式を基調とすることから奈良時代の建築と推測され、現存する楼造り…
法隆寺の西院伽藍の東、宝物館である大宝蔵院の南側に、細殿(ほそどの)と並んで建つ「双堂」(ならびどう)のひとつが食堂(じきどう)。奈良時代の建築様式で、創建時には政所という法隆寺の寺務所だったもの。平安時代に入って、僧が…
東室(ひがしむろ)は、法隆寺・西院伽藍の東側にある僧坊で、『法隆寺伽藍縁起并流記資財帳』に記される4棟の僧坊のひとつ。奈良時代、伽藍中枢部に続いての建立と推測できますが、礎石や柱にはさらに古い転用材が用いられ、こちらは法…
法隆寺、国宝文化財が建ち並ぶ西院伽藍の北西、小高い場所に、八角円堂の西円堂があります。薬師如来像を安置するため「峯の薬師」(峰薬師)と通称されるお堂です。718(養老2)年、光明皇后の母・橘夫人の発願によって、行基が創建…
法隆寺の西院伽藍の西側に建ち、東側の聖霊院・東室とともに古代に全寮制の学問寺だった頃の名残の僧坊で、多くの律僧たちがここで生活し起居していました。現存する建物は、鎌倉時代の1231(寛喜3)年の建物で国宝。聖徳太子が著し…
法隆寺の西院伽藍、金堂、五重塔をぐるりと囲む大回廊の東西には、僧侶の住居であった南北に細長い僧房(東室、西室)がありますが、聖徳太子像(平安時代のもので国宝)を安置するために東室の南端部分を改造したものが聖霊院(しょうり…
法隆寺の東院伽藍にある講堂が伝法堂。建物は、739(天平11)年の建立で、聖武天皇の橘夫人の邸から移築したもので国宝。現存する奈良時代の貴族住宅で唯一の遺構です。平面が7間×4間、瓦葺きの建物ですが、創建当時は、5間×4…
法隆寺の鐘楼は、西院伽藍、東院伽藍それぞれにあり、ともに国宝。回廊で囲まれた中に八角円堂の夢殿が建ち、回廊南面には礼堂、北面には絵殿・舎利殿、伝法堂が建っていますが、絵殿・舎利殿、伝法堂の西に建つのが鐘楼です。『法隆寺別…
法隆寺の奈良時代の仏教建築の特色を示す双蔵(ならびくら)のひとつ、高床の倉が綱封蔵(こうふうぞう)で国宝。創建時には33ヶ所ありましたが現存するのは日本最古の食堂(じきどう)の南側、鏡池近くにあるひとつだけ。寺宝を保管す…
法隆寺でもっとも巨大な建築物である西院伽藍・大講堂の前方東脇に、経蔵と相対して建つのが鐘楼。奈良時代創建の鐘楼は925(延長3)年に落雷により講堂とともに焼失。現存する鐘楼は10世紀末頃に再建されたもので国宝。再建時に、…
601年に造営された聖徳太子の宮殿、斑鳩宮(いかるがのみや)跡に739(天平11)年、法隆寺東院の復興に尽力した行信(ぎょうしん)が創建した上宮王院(じょうぐうおういん=夢殿・伝法堂・絵殿・舎利殿からなる社殿)の聖堂が夢…
法隆寺の金堂、五重塔などがある西院伽藍から、夢殿のある東院伽藍への途中にある奈良時代建立の八脚門が東大門(とうだいもん)で国宝。西院伽藍、東院伽藍の間にあるもんということで「中ノ門」とも呼ばれています。現存する日本最古の…
法隆寺の大宝蔵院は平成10年に落成した数ある寺宝を収蔵する宝物館で百済観音堂および東宝殿、西宝殿からなる現代版の双蔵(ならびくら)。西院伽藍の北東に建ち、国宝や重要文化財に指定される宝物を収蔵、見学することができます。
世界遺産「法隆寺地域の仏教建築物」に登録される法隆寺の中で、飛鳥建築の粋を集めた建造物群が西院伽藍。西院の入口である中門とともに西院伽藍全体が国宝に指定されています。金堂と塔が横に並び、奥に講堂がある伽藍配置の形式を法隆…
法隆寺のなかで最大の建造物が西院伽藍にある大講堂。僧侶が学問を研鑽したり、法要を執り行なうための施設で、創建時のものは鐘楼とともに925(延長3)年の落雷で焼失。現存する建物は990(正暦元)年に再建されたもので国宝。元…
法隆寺の本尊を安置する堂が西院伽藍の金堂。本尊である金銅釈迦三尊像は、623(推古天皇31)年、聖徳太子の冥福を祈って、渡来系の仏師・鞍作止利(くらつくりのとり)に造らせたもの。中国北魏様式の影響を伝えるもので国宝。外観…
基壇からの高さ31.5mで、現存する日本最古の国宝五重塔が法隆寺西院伽藍の五重塔。五重塔の原形はインドのストゥーパーといわれ、本来は釈迦の遺骨を奉安するためのもの。中国で楼閣スタイルとなって仏教建築として日本に伝えられま…