龍正院（滑河観音）

千葉県成田市滑川にある天台宗の名刹、龍正院（りゅうしょういん）。承和5年（838年）、滑河城主・小田将治が発願し、円仁（慈覚大師）開山と伝わる古刹で、本尊は十一面観世音菩薩。坂東三十三観音霊場第28番札所となっているため、滑河観音（なめがわかんのん）と通称されています。

茅葺きの仁王門は国の重要文化財

現存する寄棟造り茅葺き（かやぶき）、八脚門の仁王門は、文亀年間（1501年〜 1504年）の再建で、国の重要文化財。
円柱のように見える柱は、実は十六角。
安置される仁王尊は、火伏せ、身の上安全にご利益が大とされています。

入母屋造り銅板葺き、方五間の観音堂は、元禄9年（1696年）、5代将軍・徳川綱吉の寄進により再建されたもので千葉県県の文化財に指定されています。
地蔵堂には、船越地蔵と呼ばれる地蔵尊を中央に、右に閻魔大王（えんまだいおう）、左に奪衣婆（だつえば）が鎮座しています。

しもふさ七福神（毎月7日が縁日）の毘沙門天も、ぼけ封じ道祖神近くに祀られています。

坂東三十三観音霊場間の距離・時間

第27番・飯沼山円福寺／飯沼観音（千葉県銚子市馬場町293） — （60km／車1時間25分） —第28番・滑河山龍正院／滑河観音（千葉県成田市滑川1196）– （58km／車1時間15分）–第29番・海上山千葉寺（千葉市中央区千葉寺町161）

※距離と時間はルートや交通状況により変動するため、およその目安です

円福寺（飯沼観音）

銚子漁港近くにある真言宗の古刹が円福寺（飯沼観音）で、正式名は飯沼山円福寺。神亀5年（728年）、漁師清六と長蔵の網にかかった十一面観世音菩薩をお堂に祀ったのが起源とされ、開基は空海（弘法大師）。その後は地元の豪族・海上氏の尊崇を受けて隆盛

千葉寺

千葉県千葉市中央区にある真言宗豊山派の名刹、千葉寺（せんようじ、ちばでら）。坂東三十三観音第29番霊場、関東八十八ヶ所第47番霊場で、本尊は十一面観世音菩薩。寺伝によれば、和銅2年（709年）、行基開基で、聖武天皇の命により千葉寺にしたと伝