宇佐神宮(大分県宇佐市)、石清水八幡宮(京都府八幡市)と並び、日本三大八幡宮に数えられる筥崎宮(はこざきぐう/福岡県福岡市)。筥崎宮の一の鳥居(石鳥居)は、最も多い明神鳥居の一変形で、刻銘から慶長14年(1609年)、福岡藩主・黒田長政による建立であることが明確で、国の重要文化財に指定されています。
黒田長政奉納の石鳥居は国の重要文化財
鳥居に使われる石材は、伊万里湾口の肥前鷹島(現・長崎県松浦市)産の阿翁石(あおういし=鷹島北部の阿翁地区産の玄武岩で粘着力に富んでいるため、加工に最適で風化作用にも耐える特徴が)。
弘安の役(1281年)の際、肥前鷹島に集結した元軍の軍船は大暴風雨(「神風」)で沈没、黒田長政は石材調達にあたり、そういった「元寇殲滅の地」という縁起を担いだのかもしれません。
柱に「慶長第十四太歳舎己酉季秋中旬」、「豊臣黒田筑前守長政建立」の刻銘があります。
上部の笠木と島木が形式化し、ひとつの石材で造られ、通貫(とおしぬき)と笠木の長さが同じという異色の鳥居で、「筥崎鳥居」と呼ばれています。
筥崎宮では、本殿に近い鳥居が一の鳥居。
海岸にも浜の鳥居が立っています。
国道3号沿いにも巨大な鉄筋コンクリート製の二の鳥居がありましたが(昭和5年、県議会議長・林田春次郎が寄進)、熊本地震などの被害で、撤去されています。
現在、大鳥居を再建するには5億円ほど必要ということで、二之鳥居の再建は予定されていません。
画像協力/福岡市
筥崎宮・一の鳥居 | |
名称 | 筥崎宮・一の鳥居/はこざきぐう・いちのとりい |
所在地 | 福岡県福岡市東区箱崎1-22-1 |
関連HP | 筥崎宮公式ホームページ |
電車・バスで | 福岡市営地下鉄箱崎宮前駅から徒歩3分 |
ドライブで | 福岡都市高速東浜ランプから約1km |
駐車場 | 200台/有料 |
問い合わせ | 筥崎宮社務所 TEL:092-641-7431 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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