岐阜県大野郡白川村荻町、白川郷で江戸時代には庄屋を務めた和田家の分家が神田家で、合掌造りの建物が合掌造り民芸館神田家として公開されています。江戸後期に石川県の宮大工が10年の歳月をかけて完成させた母屋の1階は囲炉裏、2~3階には民具展示、4階の屋根裏部屋は展望スペースとなっています。
石川県の宮大工が建てた丁寧な造り
文政年間(1818年~1829年)に和田家の次男である和田弥右衛門が分家し、白川八幡神社(上白川郷18ヶ村・下白川郷23ヶ村の産土神)の神田(しんでん)があったことから、苗字を神田と改め、神田吉右衛門を襲名したのが始まり。
神田を名乗って、ここで酒造業を興しています。
母屋の1階は「おえ」と呼ばれる囲炉裏の切られた大広間。
居間や客間、農作業の場所で、年中、囲炉裏の火を絶やさないことで、茅葺屋根の防虫対策となっていました(今も通年、火が入れられます)。
中2階は独身の男兄弟や使用人の寝起きをする場所で、囲炉裏の火を確認する火見窓が設けられています。
2階、3階は養蚕の作業場で、現在は民具、養蚕道具などが展示されています。
最上層の4階は物置きで、煙抜きの窓から稲架場(はさば)など、外を眺めることができます。
母屋の他に、稲架倉(はさぐら)、唐臼小屋(からうすごや)、さらには水神様など周辺の環境もそのままに残され、世界文化遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」に登録される白川郷・荻町合掌造り集落(白川村荻町伝統的建造物群保存地区)でも必見の建物のひとつになっています。
合掌造り民芸館 神田家 | |
名称 | 合掌造り民芸館 神田家/がっしょうづくりみんげいかん かんだけ |
所在地 | 岐阜県大野郡白川村荻町796 |
関連HP | 合掌造り民芸館 神田家公式ホームページ |
電車・バスで | JR高山駅から濃飛バス(予約制)白川郷行きで2時間、せせらぎ公園下車、徒歩10分。JR高岡駅より加越能バス五箇山線で2時間30分、荻町合掌集落下車、徒歩5分 |
ドライブで | 東海北陸自動車道白川郷ICから約4.5km。または、荘川ICから約34.5kmでせせらぎ公園駐車場 |
駐車場 | せせらぎ公園駐車場(200台/有料)・みだしま公園臨時駐車場(120台/有料)・寺尾臨時駐車場(600台/有料) |
問い合わせ | 合掌造り民芸館 神田家 TEL:05769-6-1072/FAX:05769-6-1704 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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