岐阜県中津川市馬籠、美濃国(現・岐阜県)・落合宿と信濃国(長野県)・馬籠宿(まごめしゅく)の境、かつての国境(くにざかい)に位置する新茶屋。国境の美濃側に、江戸日本橋を起点として83里目の一里塚があり、東側の片方のみ、塚の形状をほぼ保っています(西側は復元)。
中山道の美濃路、木曽路はここから始まる
新茶屋の名は、十曲峠(とまがりとうげ)の美濃国側にあった立場茶屋(たてばちゃや)がここに移ったことが地名の由来。
茶屋の名物はわらび餅だったとのこと。
江戸時代後期の文人で幕府御家人、大田南畝(おおたなんぽ)の享和2年(1802年)の旅の記録『壬戍紀行』(じんじゅつきこう)には、「ゆくゆく道をのぼりて立場あり、同じ膏薬をうる看板に十曲峠とあり、爰(ここ)に此所美濃信濃国境と書たる傍示あり、かゝる国境を石にもゑらずして、いさゝかなる木をしらげて書つけしもおかし」と記されています。
見落としがちだですが、街道を横切る小さな溝が、美濃と信濃の国境。
ここから江戸への旅が木曽路(十一宿)、京側が美濃路(十六宿)となります。
新茶屋一里塚も平成5年に整備が行なわれ、往時の雰囲気を取り戻しています。
天保年間~安政年間(1830年~1860年)の記録では江戸から京に向かって右側の塚に松が植えられ、左側には木が植えられていなかったことがわかっていますが、復元では右に松、左に榎(えのき)を植栽。
近くには中山道落合の石畳、「是より北木曽路」の碑があり、街道散策を楽しむことができます。
新茶屋一里塚跡 | |
名称 | 新茶屋一里塚跡/しんちゃやいちりづかあと |
所在地 | 岐阜県中津川市落合新茶屋 |
ドライブで | 中央自動車道中津川ICから約10.5km |
駐車場 | 落合石畳駐車場(5台/無料) |
問い合わせ | 中津川市文化振興課 TEL:0573-66-1111 |
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