旧丸山変電所

めがね橋(碓氷第三橋梁)やアプトの道として整備されたレンガのトンネル群とともに碓氷峠鉄道施設として国の重要文化財に指定される旧丸山変電所。明治43年に横川〜軽井沢間の電化工事が始まりますが、工事に伴って横川火力発電所、丸山変電所、矢ヶ崎変電所が設置されています。

国の重要文化財に指定されるレンガ造りの変電所跡

旧丸山変電所の建築に使われているレンガは、埼玉県榛沢郡上敷免村(現・深谷市上敷免)の日本煉瓦製造で製造されたもの。
碓氷線の橋梁、隧道の大部分がこの日本煉瓦製造のレンガを使っています。

碓氷峠鉄道施設群(赤煉瓦建造物)として近代化産業遺産群(建造物の近代化に貢献した赤煉瓦生産などの歩みを物語る近代化産業遺産群)に指定されています。

碓氷峠を越える信越本線(碓氷線)は、11.2kmの間にレンガ造りの18橋梁と26隧道(トンネル)で最大66.7パーミルという傾斜を克服し、横川と軽井沢を結びました。
開通当初は蒸気機関車だったため、連続する隧道(トンネル)通過の際に機関士や機関助士(火夫)が窒息するなどの危険がありました。

そのため信越本線のこの区間は、幹線としては日本で最初に電化されたのです。

丸山変電所は、明治45年に建築され、1棟は機械室で回転変流器と変圧器を収容、もう1棟が蓄電池室で、列車が登り勾配にかかるときに必要な電力を補うための蓄電池312個が並んでいました。

横川火力発電所から地下ケーブルで交流6600vを敷き、丸山変電所で直流650vに変換し、電線に供給していました。

後に輸送量の増加に伴い熊ノ平変電区(現在の「アプトの道」の終点)が昭和12年に増設されています。

旧丸山変電所前には碓氷峠鉄道文化むらトロッコ列車ラインの「まるやま駅」もあり、トロッコ列車も5分ほど停車します。
また変電所のすぐ横を旧上り本線を利用した「アプトの道」が通っており、起点となるJR信越本線横川駅から旧丸山変電所までは2km、徒歩30分。
旧丸山変電所から峠の湯までは1km、徒歩20分。
さらに旧碓氷線めがね橋(碓氷第三橋梁)までは2.1km、徒歩45分の行程です。

旧丸山変電所
名称 旧丸山変電所/きゅうまるやまへんでんしょ
所在地 群馬県安中市松井田町横川
関連HP 安中市公式ホームページ
電車・バスで JR横川駅からアプトの道で30分
ドライブで 上信越自動車道松井田妙義ICから約4km
駐車場 横川駅市営駐車場(20台/無料)
問い合わせ 安中市観光課 TEL:027-382-1111
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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