生品神社

生品神社

群馬県太田市にある生品神社(いくしなじんじゃ)は、平安時代に編集された『延喜式上野国神名帳』に「新田郡従三位生階明神」と記された古社で、国指定「新田荘遺跡」のひとつ。主祭神は大穴牟遅神(大国主命)。新田義貞(にったよしさだ)が鎌倉幕府倒幕の挙兵をした地と伝えられています。

新田義貞が鎌倉幕府討伐のために挙兵した場所

生品神社

『太平記』には、新田義貞は大塔宮(だいとうのみや=後醍醐天皇の皇子・護良親王のこと)から北条氏追討(鎌倉幕府倒幕)の令旨(りょうじ)を受け、元弘3年(1333年)5月8日、生品明神社(生品神社)に150騎を集めて旗揚げをし、幕府軍と激戦を展開し、ついに鎌倉幕府、北条氏を滅ぼしています。
生品神社で旗揚げした新田義貞は、まず小手指ヶ原(現・埼玉県所沢市、西武池袋線小手指駅近く)で幕府軍と戦っています(小手指ヶ原古戦場)。

つまりは、生品神社は「新田義貞挙兵伝説地」となっているのです。
境内にある赤い太鼓橋にも新田氏の家紋である大中黒(おおなかぐろ)が配されている点にも注目を。

境内には旗挙塚、床几塚があり、毎年5月8日には新田義貞をしのんで『鏑矢祭』が齋行されています。
新田義貞が出陣前に鎌倉方向へ向け矢を放って吉凶を占った故事にちなんだこの行事は、生品地区の小学生が、はちまきに黒袴のいでたちで、神前で祈願の後、鎌倉方向へ向け掛け声と共に竹製の弓で鏑矢を一斉に放ち、勝ち鬨(かちどき)を上げるもの。

神社の周辺には新田義貞ゆかりの反町館跡(照明寺)、神社、寺院が点在していますが、反町館跡(照明寺)、世良田東照宮、長楽寺などその代表的な11の遺跡が、「新田荘遺跡」(中世武士団新田氏一族の根源地)として平成12年、国史跡の指定を受けています。

生品神社
名称 生品神社/いくしなじんじゃ
所在地 群馬県太田市新田市野井町645
関連HP 太田市公式ホームページ
電車・バスで 東武伊勢崎線木崎駅からタクシーで15分
ドライブで 北関東自動車道太田藪塚ICから約5.5km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 太田市文化財課 TEL:0276-20-7090/FAX:0276-52-6080
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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