棚下不動滝

棚下不動滝

群馬県渋川市赤城町、赤城山の棚下軽石流堆積物末端の40mほどの段差に懸る滝が棚下不動滝(棚下不動の滝)。雄滝、雌滝の双瀑ですが、滝裏に大岩山不動堂奥の院(不動明王)が祀られる雄滝が、いわゆる裏見の滝で、一般的に棚下不動滝と呼ばれています。日本の滝百選にも選定。

群馬県に3瀑しかない「日本の滝百選」選定の滝

赤城山から流れ出る沢が、利根川に出る直前の段丘に懸る滝。
滝上を関越自動車道が通り、さらに上部にはゴルフ場(ノーザンカントリークラブ 赤城ゴルフ場)がありますが、滝の神秘性は、今も変わりがありません。

雌滝は遠くから眺めるだけなので、メインとなるのは水量豊富な雄滝(落差37m)。
滝の入口には修験の歴史を今に伝える大岩山不動堂があり、雄滝が奥の院の扱いに。
地元、棚下自治会が月2回、清掃活動を実施し、滝を訪れる人を迎え入れてくれます。

東日本大震災で滝横の岩壁が落下し、平成31年にようやく復旧。
令和元年6月の大雨で再び階段が崩れましたが、令和2年8月1日に新たな遊歩道が開通しています。

毎年1月28日に大岩山不動堂の祭礼を実施。
駐車場から雄滝へは、山道を徒歩10分。

ちなみに棚下不動滝を形成する岩盤の棚下軽石流堆積物は、13万年前(新期成層火山形成期)の赤城水沼のプリニー式軽石噴火によって流れ出たもの。
赤城山は、有史以降の火山活動の記録はありません。

日本の滝百選に選定される群馬県の滝は、棚下不動滝のほか、吹割の滝(沼田市)、常布の滝(じょうふのたき/草津町)の3瀑です。

棚下不動滝
名称 棚下不動滝/たなしたふどうたき
所在地 群馬県渋川市赤城町棚下
関連HP 渋川市公式ホームページ
ドライブで 関越自動車道赤城ICから約6km
駐車場 15台/無料
問い合わせ 渋川市産業観光部観光課 TEL:0279-22-2873/FAX:0279-22-2132
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
吹割の滝

吹割の滝

群馬県沼田市を流れる片品川。約1.5kmにわたって続く片品渓谷は、大絶壁や河床にできた甌穴(おうけつ)など、奇景、絶壁などが連続する景勝地。その渓谷最大のハイライトが、吹割の滝で、「日本の滝百選」にも選定。その絶景はNHK大河ドラマ『葵 徳

常布の滝

常布の滝

群馬県吾妻郡草津町の大沢川に懸る落差は40mの秘瀑が、常布の滝。草津温泉と芳ヶ平・渋峠を結ぶ登山道途中に、常布の滝展望台があり、目下のところはそこから眺めるのが唯一の手段。滝への遊歩道は、落石と熊の出没で閉鎖され、廃道化しているので、近寄る

日本の滝百選 関東10瀑

日本の滝百選 関東10瀑

関東エリアには日本三名瀑に数えられる袋田の滝、華厳の滝があるほか、群馬県の3瀑を筆頭に、栃木県と神奈川県に2瀑、その他の都県にひとつずつの、合計10瀑が日本の滝百選に選定。そのうち常布の滝と早戸大滝は到達困難なまさに「幻の滝」です。袋田の滝

夏は涼しい裏見の滝へ! 関東4瀑

滝の裏側に回って、流れ落ちる水を観賞できるのが裏見の滝。松尾芭蕉が『奥の細道』途中でわざわざ訪ねた裏見の滝が日光にありますが、崩落して裏見は過去の話に。現在、関東で実際に裏見ができるのは4瀑。濡れても構わない格好と、カメラ、スマホの防水対策

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ