妬泉源

妬泉源

兵庫県神戸市北区有馬町、有馬温泉の温泉街に7ヶ所ある源泉のひとつが妬泉源(うわなりせんげん)。有馬温泉は、大きく有馬温泉古来の鉄分と塩分を含んだ温泉の「金泉」と炭酸を含んだ温泉の「銀泉」に分けられますが、妬神社(うわなりじんじゃ)に湧く金泉源のひとつが妬泉源です。

美人が脇に立つと湯が煮えくり返る!?

有馬温泉には、泉質別に天神泉源、極楽泉源、御所泉源、有明泉源、妬泉源(うわなりせんげん)、太閤泉、炭酸泉源の7つの泉源があり、妬泉源もそのひとつ。
泉質は金泉(含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉)で、93.8度という高温の温泉が湧出しています。

有馬温泉の伝説では、昔、夫の不貞に気がついた妻が、愛人を殺し、自らも温泉に身を投げました。
その後、美しい女性がこの温泉の脇に立つと、湯が嫉妬で激しく煮えくり返るため、妬湯(うわなりゆ)と呼ばれ、鎮めの意で妬神社が創建されたとのこと。

本来、「うわなり(嫐)」とは、本妻以外の妻(後妻を含め)のことで(歌舞伎十八番にも本妻が妾に嫉妬する『嫐』があります)、中世から近世には先妻が後妻を襲う「うはなりうち」という風習がありました。
こうした風習などを背景に、伝説が生まれたのかもしれません。

「うわなり(嫐)」の嫉妬、怨念は鎮まったのか、伝説の湯(赤い鳥居横の小さな井戸)は今では枯渇し、その裏手に新しい泉源が掘削され(これが現在の妬泉源)、近くの御所泉源を経て、混合泉で各旅館に配られています。

近くには、御所泉源、極楽泉源、「銀の湯」、タンサン坂、炭酸泉源などもあり、有馬温泉に用意された周遊プランのひとつ、「泉源コース」(1450m)を歩けば、7つの源泉を巡ることも可能。

妬泉源
名称 妬泉源/うわなりせんげん
所在地 兵庫県神戸市北区有馬町
関連HP 有馬温泉観光協会公式ホームページ
電車・バスで 神戸電鉄有馬温泉駅から徒歩8分、または六甲・有馬ロープウェー有馬駅から徒歩12分
ドライブで 阪神高速道路北神戸線有馬口ICから約3km
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 有馬温泉観光協会 TEL:078-904-0708
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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