兵庫県神戸市兵庫区材木町、兵庫運河をまたぐ和田旋回橋と材木橋の間にある人工の砂浜が、浜っ子きらきらビーチ。正式名称は材木橋東側砂浜ですが、地元小学生が名付けた愛称で呼ばれています。明治32年に完成した兵庫運河ですが、親水エリアは少なく貴重な存在になっています。
兵庫運河に人工の浜と干潟をつくり、自然を再生
兵庫運河が開削され、埋め立てで苅藻島(かるもじま)が誕生し、第2次世界大戦後、運河は貯木場としても使われるようになりましたが、高度成長時代に工場の排水や家庭の生活水が流れ込み、運河の汚濁が進行、かつてのような水遊びもできない場所になりました。
その後、神戸市は下水の処理、工場排水の規制を行ない、水質の浄化を進めますが、汚濁が進んだ兵庫運河を再生しようと、平成25年、兵庫漁業協同組合、兵庫運河を美しくする会、兵庫運河・真珠貝プロジェクト、兵庫・水辺ネットワー クが「兵庫運河の自然を再生するプロジェクト」を開始。
平成28年には神戸市立浜山小学校も加わり、自然再生、環境教育の場としても使われるようになっています。
現在では、タケノコメバル、サザエ、アサリ、クルマエビ、アカテガニ、ナマコなども生息する環境になり、兵庫運河・真珠貝プロジェクトでは、アコヤガイ(真珠貝)の養殖にも成功しています。
運河の護岸からは、真水の地下水が染み出すなど、塩分濃度も同じ運河でも場所によって大きく異なり、それが生物の多様性を生んでいます。
さらに明治時代に築かれた石積み、船着き場、さらに再生された砂浜や干潟などは、今では生物の格好の隠れ家になっています。
こうした場所を地元では「里海」として大切にしているのです。
兵庫運河・浜っ子きらきらビーチ | |
名称 | 兵庫運河・浜っ子きらきらビーチ/ひょうごうんが・はまっこきらきらびーち |
所在地 | 兵庫県神戸市兵庫区明和通1-2-5 |
電車・バスで | JR・神戸市営地下鉄和田岬駅から徒歩15分 |
ドライブで | 阪神高速道路3号神戸線柳原ICから約1.5km |
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