広島県府中市上下町(じょうげちょう)にある国の登録有形文化財に指定される芝居小屋が、翁座(おきなざ)。大正14年築という歴史ある芝居小屋で、当初は、歌舞伎、その後旅回り劇団が興行し、映画館としても使われてましたが昭和35年に閉館。現在は保存公開され、見学ができます。
中国地方に唯一現存する、大正時代の木造芝居小屋
上下町は、石見銀山で産出される鉱物を笠岡へと運び、瀬戸内海の舟運で大坂(大阪)へと運ぶ銀山街道の宿場町。
江戸時代に天領だった上下町には、石見大森代官所配下の上下代官所(出張陣屋)が設置され、交通の要衝として栄えました。
さらに代官所が石見銀山の銀を元手として上下の有力商人に金融貸付業を営なませたため、両替商が軒を並べ、明治維新後も商業・金融の町として栄えたのです。
明治45年には角倉銀行が設立し、今に残る家並みが生まれたのです。
そうした時代に誕生したのが、この翁座です。
木造2階建ての歴史ある芝居小屋には、回り舞台、花道、すっぽん(花道で観客から見て七三のところにある幽霊などが登場する小型のセリ)、奈落(ならく=舞台、花道下の空間で、回り舞台などの機械機構が設置)、楽屋など中国地方に唯一現存する本格的な舞台施設を有する劇場として実に貴重な存在。
公開日が限られているので、事前に公開日の確認を。
翁座 | |
名称 | 翁座/おきなざ |
所在地 | 広島県府中市上下町上下2077 |
関連HP | 府中市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR上下駅から徒歩10分 |
ドライブで | 山陽自動車道尾道ICから約41km |
駐車場 | 白壁観光駐車場、資料館前商店街駐車場などを利用 |
問い合わせ | 府中市観光協会上下支部 TEL:0847-54-2652 |
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