摩周湖西岸、摩周岳に対峙する表摩周側の展望台のうち、第一展望台より北に位置し、標高が高いのが第三展望台。レストハウスもなく、大型バスの駐車場もないために、比較的静かに摩周湖を眺めることができます。摩周湖に浮かぶ唯一の島、カムイシュ(神となった老婆の意)島を真下に見下ろすことができるのも特長。
湖唯一の島カムイシュを眼下にする
振り返れば、背後に、硫黄山、屈斜路湖(くっしゃろこ)と、360度のパノラマが展開。
摩周湖唯一の島であるカムイシュ島は、湖面から31mだけ頭を出す小島ですが、実は水面下には200m以上の裾野が広がる火山なのです。
太平洋高気圧が日本列島を覆うような夏には有名な「摩周湖の霧」が発生しますが、霧に覆われる確率は摩周第一展望台よりもこちらが断然低いことに注目を。
神秘的な摩周湖を眺めたいなら摩周第三展望台へ!
というのもオホーツク海側に近いという地の利があるのです。
有名な摩周湖の霧は、釧路沖の湿った空気が釧路湿原で暖められ、摩周外輪山にぶつかって上昇して急速に冷やされて生まれるもの。
摩周外輪山は、太平洋側は、夏の日中、霧に覆われる危険性が高いのです。
それでもダメな場合は、朝夕を狙うのが賢明。
とくに人がいない夕方は恐ろしいほど神秘的です。
ただし帰路の道は鹿の出没に注意が必要となります。
表摩周側にはレストハウスのある摩周第一展望台、そしてこの摩周第三展望台があります。
それでは、摩周第二展望台はどこにあるのかといえば、今や幻に!
昭和4年に弟子屈~摩周第一展望台間の道路が開通し、最初に誕生したのが第一展望台。
その後、昭和14年〜15年に摩周外輪山を一周する登山道が完成しました(今も一部に踏み跡が残ります)。
第一展望台から1kmほど歩いた地点は、撮影ポイントとして人気で、最初にできた展望台を第一とし、第二展望台と呼ぶようになったのです。
その後、道路は昭和24年に摩周第一展望台~川湯間が開通。
昭和33年に第一、第三展望台が整備されました。
戦後間もなくは、川湯温泉側から歩いて登る人もいましたが(川湯パーク牧場はそんな登山者を泊めたことから民宿、さらには牧場へと発展)、そんな時代の消滅とともに、第二展望台も消えていったのです。
摩周第三展望台 | |
名称 | 摩周第三展望台/ましゅうだいさんてんぼうだい |
所在地 | 北海道川上郡弟子屈町弟子屈原野 |
関連HP | 摩周湖観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR摩周駅前から阿寒バス女満別空港方面行きで53分、摩周第三展望台下車、すぐ |
ドライブで | 根室中標津空港から約63km |
駐車場 | 15台/無料 |
問い合わせ | 摩周湖観光協会 TEL:015-482-2200 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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