竜宮街道

竜宮街道

オホーツク海とサロマ湖に挟まれた細い砂洲(砂嘴)は、全体が竜宮街道原生花園になっており、その中央を戦前の国道、竜宮街道が通っています。今でこそサロマ湖は海でつながっている汽水湖ですが、それは人工的に砂洲の一部を掘削し、水路(第1湖口、第2湖口)を設けたため。第1湖口の西側が紋別郡湧別町、東が北見市常呂町です。

天橋立を上回る壮大なスケールの砂州

竜宮街道
竜宮街道は全体が原生花園になっています

以前は25kmにも及ぶ長大な砂洲の道が街道(国道)で、大正10年9月3日に、ここを訪れた文人の大町桂月(大正5年に湧別線開通)は、「一方には湖水の静かな波、一方はオホーツク海の荒波を左右に見比べつつ、果ても知れぬ狭き州を行けば、唯々人界を離れて、竜宮に旅するかとのみ思はれ申候。『竜宮の通路』と命名いたし申候」と感嘆し、竜宮の通路と命名、これが竜宮街道の名前の由来です。
正確には、第1湖口の西側のサロマ湖口灯台がある部分も北見市常呂町で、これは、かつて湖口がなかった長大な砂州時代の名残です。

ワッカには明治25年~大正9年まで駅逓(えきてい)も設置され旅人の便宜を図っていました。
それでも厳しい冬などには行き倒れも出たと推測できます。
現在、第1湖口の東側、北見市側の竜宮街道は、環境保全のため車の進入はワッカネイチャーセンターまでとなっています。
夏にはハマナスが咲き誇る竜宮街道は、ワッカネイチャーセンターからレンタサイクルでまわるのもおすすめ。

ちなみに、第2湖口近くにあるワッカの森・ワッカの水から先端部は、砂丘に徒歩道が伸びるだけで、大町桂月が訪れた大正時代とほぼ同じ景観が残されています。
徒歩でしか突端に立つことができないので、その先端を疲労して到達と、ヒーローという栄誉をかけて「ヒーロー岬」と通称されています。

竜宮街道
第2湖口にかかる橋からのの眺め、左端に知床連山が
竜宮街道
名称 竜宮街道/りゅうぐうかいどう
所在地 北海道北見市常呂町栄浦〜紋別郡湧別町登栄床
電車・バスで JR網走駅から網走バス佐呂間行き、中湧別行きで52分、サロマ湖栄浦下車、徒歩20分
ドライブで 女満別空港から約42km
駐車場 サロマ湖ワッカネイチャーセンター駐車場(153台/無料)
問い合わせ サロマ湖ワッカネイチャーセンター TEL:0152-54-3434
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
サロマ湖

サロマ湖

北海道のオホーツク海側(北見支庁)、北見市、佐呂間町、湧別町にまたがる湖面面積150平方キロという広大な湖がサロマ湖。琵琶湖、霞ヶ浦に次いで日本で3番目に大きな湖で、海水が流入する汽水湖としては、日本最大の湖です。長さ25kmにも及ぶ砂州で

幌岩山展望台(サロマ湖展望台)

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龍宮台展望台

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