花咲岬(花咲灯台)

根室市の太平洋側にあるのが明治23年に初点灯した花咲灯台。花咲港(重要港湾)を見下ろす岬の上に建つ灯台は、「日本の灯台50選」にも選定されています。沖には馬が放牧されるモユルリ島、ユルリ島を眺望。遊歩道も整備され、北側の海岸線を眺望する展望地や、断崖下には国の天然記念物になっている根室車石があります。

アイヌ語の「ポロ・ノッ」(大きな岬)が地名のルーツ

海霧が多い土地ゆえに赤白のツートンカラーに彩色された花咲灯台。
地上から灯頂までは10m、平均海面から灯火部分までは31mで、光達距離は15.5海里(約29km)です。
霧笛を発する霧信号所は平成22年3月に廃止。

ちなみに花咲という素敵な地名は、和人が鼻の崎(鼻の先)と付けたものでアイヌ語のポロ・ノッ(poro-not=大きな・岬)を意訳したと推測されています。
「花咲郡。元名ポロ・ノッ poronot。大・岬の義。花咲は鼻崎(はなさき)、即ち岬の義。ポロノッの俚訳」(永田方正著『北海道蝦夷語地名解』)。
また花咲港は春から夏は、サケ・マス漁船、夏から秋にかけてはサンマ漁船が入出港で賑わう港ですが7月〜9月には周辺の海域で花咲ガニ漁も行なわれます。
花咲ガニという名の由来は、花咲港に由来するという説が有力ですが、茹でたときに赤くなって花が咲いたように見えるという説(北海道水産経営課など)もあり定かでありません。

近年、ラッコを観察することもありますが、残念ながら営巣ではありません。

花咲岬(花咲灯台)
名称 花咲岬(花咲灯台)/はなさきみさき(はなさきとうだい)
所在地 北海道根室市花咲港
関連HP 根室市観光協会公式ホームページ
ドライブで 根室中標津空港から約83.6km
駐車場 40台/無料
問い合わせ 根室市観光協会 TEL:0153-24-3104
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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花咲港

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根室車石

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