セセキの滝

羅臼港から道道知床公園羅臼線の終点、相泊を目指して走り、終点の相泊のひとつ手前にある集落が瀬石(セセキ)。エゾマツ、トドマツが盆栽のように茂る断崖から海へと落ちる滝がセセキの滝です。雪解けのシーズンならその水量で道路が濡れるほど。落差は約30mですが、なかなか絵になる滝です。

アイヌが占いの場とした滝

幕末の探検家・松浦武四郎が記した『東西蝦夷山川地理取調図』にもちゃんとこの滝が記されています。
実はこの滝「車窓から眺める日本最東端の滝」でもあるのです。

瀬石はアイヌ語でセセキ(sesek-i=熱い/熱くなる・もの)で、温泉を表す言葉ですが、海岸の岩礁地帯には、熱い湯が湧き出るセセキ温泉露天風呂があります。

さらに北側の断崖にはチトカンベ岩が聳えます。
アイヌ語でchi-tukan-pet(我ら・射る・川)、またはchi-tukan-pira(我ら・射る・崖)。

チトゥカンという地名は北海道各地に残っていますが、狩猟や戦でそこを通るとき、目的とする岩などに矢を射って狩猟の成果や武運を占う場所をさしています。
いわば、占い場といった感じで、滝壺から岩に向かって矢を放ったと推測できます。

ちなみに道道知床公園羅臼線は通称「盆栽ロード」。
厳しい自然環境に耐え、矮小化した風衝木は、まさに自然が生み出したオブジェのようです。
羅臼港から相泊港を目ざすなら道路脇の木々や熊岩、ゴジラ岩などの奇岩にも注目を。

セセキの滝
セセキの滝
名称 セセキの滝/せせきのたき
所在地 北海道目梨郡羅臼町瀬石
関連HP 羅臼町公式ホームページ
ドライブで 根室中標津空港から約83.5km
駐車場 3台/無料
問い合わせ 羅臼町産業創生課 TEL:0153-87-2126
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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