北海道命名の地

宗谷本線の筬島駅(おさしまえき)の西で天塩川(てしおがわ)は昔ながらに大きくカーブします。そのカーブの突端に立てられたのが、「北海道命名の地」碑。国道40号に松浦武四郎北海道命名の地という看板が立ち、そこからダートの道を走ると駐車場があります。

松浦武四郎がアイヌの長老アエトモに出会った地

1857(安政4)年に天塩川の河口から川舟で上流へと遡り、流域を調査した松浦武四郎。
6月6日(『天塩日誌』)にテシホ(現在の天塩町)の運上屋を出発し、上流のトナイタイペ(東内大部/士別市上士別町27線)に到達、帰路、6月27日に泊まったのが、オニサッペ(鬼刺川付近)。

この地で対岸の頓別坊(とんべつぼう/頓別坊川河口)のコタン(集落)に住むアイヌの長老(エカシ)のアエトモに「カイナー」と言う言葉の意味を尋ねたところ、「カイ」は「この国に生まれた者」で、「ナー」は敬語ということを教えられた武四郎は、その意味を基に「北加伊道」(北海道)という名を生み出したといわれています。

明治2年、蝦夷地の改称に先立って、開拓判官だった松浦武四郎は、『道名の義につき意見書』を明治政府に提出。
日本の「北」にある「カイ」、それに旧領土を指す「道」をつけ「北加伊道」という創案を生み出します。
『道名の義につき意見書』には「北加伊道」のほか、「日高見道」「海北道」「海島道」「東北道」「千島道」という合計6案が記されています。

北海道命名の地
名称 北海道命名の地/ほっかいどうめいめいのち
所在地 北海道中川郡音威子府村物満内
電車・バスで JR宗谷本線筬島駅から徒歩30分
ドライブで 稚内空港から約112km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 音威子府村経済課産業振興室 TEL:01656-5-3311
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
天塩川

天塩川

北見山地の天塩岳(てしおだけ/標高1557.7m)を源流に、名寄盆地を北に流れ、道北の天塩町で日本海に流れ出る、北海道第2の河川が天塩川(てしおがわ)。幹川流路延長は256kmで、石狩川に次いで日本第4位の長大な河川です。流域面積は5590

松浦武四郎像(鏡沼海浜公園)

松浦武四郎像(鏡沼海浜公園)

北海道天塩町、天塩川河口近くの天塩町鏡沼海浜公園に立つ松浦武四郎像。幕末の探検家・松浦武四郎は、28歳から6度にわたり、蝦夷地(えぞち=現・北海道)を調査。天塩川は、「此川すじの事は中々尽すべきにあらざれば他日可認しと残し置きたり」(『廻浦

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ