七間朝市

七間朝市

「北陸の小京都」と呼ばれる越前大野(福井県大野市)は、天正年間(1573年~1592年)に織田信長からこの地を平定するよう命を受け、大野城を築いた金森長近(かなもりながちか)が計画的に町割りした城下町。中心部を通る七間朝市通りで春分の日から大晦日まで毎日午前中、「七間朝市」(しちけんあさいち)が行なわれています。

江戸時代に城下町の振興政策で「市」が始まる

400年余りの古い歴史を持つ朝市は、地元の農家のおばさんが自分の畑で採った新鮮な野菜や季節の花をござの上に並べて売るという素朴なもの。
干しぜんまい、乾燥マタタビ、マタタビ粉末などの加工品、山椒味噌、巻き寿司などの手作り食品、切り花、雑貨なども販売されます。
朝市が立つのは7:00~11:00頃で、数店舗が出店し、大野弁が飛び交います。
10~12月なら名産の上庄の里芋も安価な値段で入手可能。

ちなみに七間朝市通りは、江戸時代、越前と美濃を結ぶ美濃街道にあたり、大店が軒を連ねていた場所で、大野の街歩きでも中心的な存在。
城下の中心通りでもあったのですが、幅は7間ではなく5間(9m)ほど。
金森長近の碁盤目状の町割りでは、南北に走っている道路は、原則として道幅を7間(13m)とし、その中央に用水路を通しています。
南北の道は一番、二番、三番、四番、五番とも同じ幅。
東西方向の道路は、六間通り、八間通りが4間幅、七間通りが5間幅となっています。
大店(商家)が軒を連ねた七間通りには、玄関先を邪魔しないということで城下の商業振興政策として「市」が開かれましたが、これが七間朝市の始まりです。

江戸時代、近在の村から山菜や朝採りの野菜を朝市に持参し、その売り上げで晩のおかずや、日用品を買って帰るという物々交換的な市から始まっていますが、今も「おばちゃん」が店を出す姿に変わりはありません。

七間朝市
名称 七間朝市/しちけんあさいち
所在地 福井県大野市元町
関連HP 大野市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR越前大野駅から徒歩5分
ドライブで 北陸自動車道福井ICから約25km
駐車場 大野市営越前大野駅駐車場(100台/無料)
問い合わせ 大野市観光協会 TEL:0779-65-5521/FAX:0779-65-8635
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

越前大野城

1575(天正3)年に越前を平定した織田信長は、翌1576(天正4)年、のちに高山藩主として名を馳せる金森長近を4万石で越前大野に封じました。その金森長近が標高249.1mの亀山に築いたのが越前大野城(亀山城)。天守などは1775(安永4)

 

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