敦賀半島の先端、敦賀湾の入口に建つのが立石岬灯台。明治14年7月20日に石油ランプで初点灯という歴史ある灯台で、日本海沿岸では角島灯台(山口県)に次ぐ、2番目に点灯した灯台です。当時は、日本の主要交易ルートだった北前船の安全を守るのが急務という背景がありました。灯台と灯台の周囲の囲障は国の登録有形文化財に指定。
日本人のみで設計し、竣工した初の石造灯台が現存!
花崗岩を布積みした直径6mの円形の灯塔の基部に、直径2.5mの灯室をのせ、その上にドーム型の鋼製灯籠を置いています。
立石岬灯台は、明治政府が近代化の一環として手掛けた全国で36番目の洋風灯台。
石造灯台としては国内で初めて設計から施工まで、日本人(工部省灯台局)のみで行なっています。
駐車場から15分ほど山道を歩けば灯台に到達します。
明治15年には官設鉄道が金ヶ崎駅(現・敦賀港駅)まで開通するなど、日本海側の要衝としての敦賀の発展を支えたのが立石岬灯台です。
敷地内にある日時計は、昭和36年の無人化の際に台座を除いて撤去されたものを、平成18年に針部分を復元したもの。
初代のフランスから輸入された第4等フレネルレンズ(昭和35年に日本製のLB-30型灯器に変更)は、敦賀市立博物館に展示されているので、時間があれば寄り道を。
江戸時代から明治時代にかけて北前船の寄港地となって繁栄した敦賀。
「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」(福井県敦賀市、南越前町から北海道松前町に至る北前船に関連する11自治体)は「日本遺産」に認定されています。
明治32年に開港場となり、明治35年にはロシア帝国・ウラジオストクとの定期航路が開かれています。
ちなみに、杉原千畝の発給した「命のビザ」で救われた6000人余のユダヤ人は、シベリア横断鉄道を経由し、敦賀へ上陸しています。
立石岬灯台 | |
名称 | 立石岬灯台/たていしみさきとうだい |
所在地 | 福井県敦賀市立石エリヶ崎 |
関連HP | 敦賀観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR敦賀駅からコミュニティバス常宮線で立石下車、徒歩15分 |
ドライブで | 北陸自動車道敦賀ICから約21km |
駐車場 | 立石漁港駐車場を利用 |
問い合わせ | 敦賀観光案内所 TEL:0770-21-8686 |
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