笠間城

笠間城

茨城県笠間市の佐白山(205m)の山上にある藩政時代、笠間藩の藩庁だったのが笠間城(かさまじょう)。明治6年の廃城令で建物は破却され、石垣、堀などが残るのみですが、続日本100名城にも選定されています。鎌倉時代、笠間氏の祖・笠間時朝(かさまときとも)築城に始まる歴史ある城です。

美しい石垣が佐白山の山上に現存

笠間城

宇都宮氏の一族の笠間時朝(かさまときとも)は、嘉禎元年(1235年)、鎌倉幕府の御家人となって笠間一帯を領有、笠間城を築いています。
京の蓮華王院(三十三間堂)に千手観音(現存120号像・169号像/国の重要文化財)を、笠間の楞厳寺(りょうごんじ)に千手観音立像(現存し国の重要文化財)を、岩谷寺に薬師如来立像(現存し国の重要文化財)を寄進、鹿島神宮に唐本一切経を奉納するなどの文化的な業績を残しています。
鎌倉幕府の御家人で蓮華王院(三十三間堂)への寄進が確認されているのは笠間時朝だけなので、京の貴族との交流があった、晩年は京に住んだとも推測されていますが、笠間の文化的な土台を築いたのも、この笠間時朝だったのです。

近世的な城郭になったのは、慶長3年(1598年)、蒲生郷成(がもうさとなり)が3万石で封じられ笠間城に入城し、整備してから。
江戸時代には、慶長6年(1601年)、松平康重(まつだいらやすしげ)が替わって入城、その後藩主が目まぐるしく変わり、延享4年(1747年)、牧野貞通(まきのさだみち)が笠間藩主となって以降は、牧野家が藩主となって明治維新を迎えています。
ただし、一貫して譜代大名で、笠間藩が江戸幕府にとって、関東の重要な藩だったことがわかります。

山麓(西麓)の稲荷駐車場に車を入れ、佐白山麓公園(笠間城下屋敷跡)から、山頂の天守曲輪へハイキングコースが通じていますが、山上(本丸北側)の的場丸にある千人溜(せんにんだまり)駐車場まで車で入ることもできます。
山頂の天守曲輪には、佐志能神社(さしのうじんじゃ)が鎮座。
廃城令で破却された天守の用材で建てた社殿で、平屋ながら少し天守的な雰囲気も醸し出しています。

中世的な山城なので、登城するには不便で、藩政時代の初期には本丸御殿が藩庁としての機能を担っていましたが、寛永9年(1632年)に藩主となった浅野長直(あさのながなお=後の赤穂藩主)の時代に山麓の下屋敷(現在の佐白山麓公園)に機能が移されているので(笠間藩の役所と藩主の居宅を兼ねて御殿が存在)、天守曲輪に建つ2重の天守は、本丸の櫓などは、あくまでシンボル的な存在ということに。

浅野長直は下屋敷を笠間城の出城として建設したので幕府の許可は得ていません。
そのため「笠間藩は新城を建てた」との噂が広がり、幕府から監察使が派遣されることになり、浅野長直は新城でない事実を示すために、塀を取り壊して木の枝を編んだ「粗朶垣」(そだかき)に造り替え、事なきを得ています。

笠間城の遺構としては、本丸八幡台上にあった八幡櫓(茨城県の文化財「笠間城櫓」)が真浄寺に移築され現存。
薬医門形式の城門2棟が、市内の民家に移築されています。

平成30年にオープンした観光拠点の「かさま歴史交流館井筒屋」にも笠間城のジオラマなどが設置されているので、寄り道を。

笠間城
正保の城絵図に描かれた笠間城
笠間城
名称 笠間城/かさまじょう
所在地 茨城県笠間市笠間3613
関連HP 笠間市公式ホームページ
電車・バスで JR笠間駅から徒歩35分
ドライブで 北関東自動車道友部ICから約6km
駐車場 30台/無料
問い合わせ 笠間市生涯学習課文化振興室 TEL:0296-77-1101/FAX:0296-71-3220
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
旧笠間城八幡台櫓

旧笠間城八幡台櫓

茨城県笠間市にある笠間城の貴重な遺構が旧笠間城八幡台櫓。笠間城本丸の八幡台にあったものを、廃城令(明治6年)後の明治13年、山麓の日蓮宗の寺、真浄寺に移築復元した櫓で、平時は、武器貯蔵庫として、戦時は物見に使われたと推測されています。茨城県

佐白観音(正福寺)

佐白観音(正福寺)

茨城県笠間市にある普門宗の古刹が、正福寺。『佐白山縁起』によれば白雉2年(651年)、狩人の粒浦氏が佐白山山頂に創建したと伝えられています。坂東三十三観音第23番霊場で本尊は十一面千手観世音菩薩(木造佐白観音坐像)。佐白観音と通称され、ご利

 

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