石川県金沢市、兼六園南側、金澤神社横に湧く泉が金城霊澤(きんじょうれいたく)。奈良時代、地元・山科の藤五郎(とうごろう)が掘り出した山芋を、この泉で洗ったところ、たくさんの砂金がとれたので、「金洗いの沢」、金沢という地名の由来になったと伝えられています(芋掘藤五郎の伝説)。
金沢という地名の由来となった泉
文政2年(1819年)、加賀藩12代藩主・前田斉広(まえだなりなが)が泉を整備し、井戸胴を築き、宝形造の覆屋を建てています。
現在の建物は昭和39年に修築されたもの。
天井画は、日本画家・広田百豊が昭和11年に描いた龍之図(それ以前は狩野探幽筆だと伝えられていますが、痛みが酷く、広田百豊が新たに描いたもの)。
金澤神社の手水舎の水質と同じで、少量の鉄分が含み、有名な日本百名水選定の「穴の谷の霊水」(あなんたんのれいすい/富山県上市町)と似通った成分ということが判明しています。
毎年6月に行なわれる『金沢百万石まつり』の始まりを告げる「お水とりの儀式」は、金城霊沢の水を金澤神社の宮司が柄杓(ひしゃく)ですくい、奉納する儀式。
また、『百万石茶会』に使われるのも金城霊澤の水です。
「金洗いの沢」ということから、近年では金運のパワースポットとして人気を集めています。
兼六園見学の途中に訪れたなら、入場券を提示すれば、兼六園への再入園が可能。
芋堀藤五郎はあくまで伝説的な人物ですが、寺町寺院群にある伏見寺は、養老元年(717年)、芋堀藤五郎創建と伝わる古刹で、芋堀藤五郎の墓があります。
ちなみに、石川県という県名は、一帯が石川郡という郡名だったことに由来。
石川郡の石川は、白山市、能美市を流れる手取川の古名(「石の多い川」=石川)です。
金城霊澤 | |
名称 | 金城霊澤/きんじょうれいたく |
所在地 | 石川県金沢市兼六町1-3 |
関連HP | 金沢市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR金沢駅から北陸鉄道バス小立野・大学病院前方面行きで14分、出羽町下車、徒歩5分 |
ドライブで | 北陸自動車道金沢西ICから約8.3km、金沢東ICから約5.8kmで県営兼六駐車場 |
駐車場 | 県営兼六駐車場(554台/有料) |
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