別府・鉄輪温泉の「ひょうたん温泉」は、日本で唯一ミシュラン三ツ星獲得温泉

ひょうたん温泉

大正11年創業、別府温泉郷鉄輪温泉(かんなわおんせん)を代表する「ひょうたん温泉」は、妻「マツ」のリウマチを癒やしたいと思う夫「順作」の一途な想いで掘り当てられた、愛情あふれる日帰り温泉施設。日本で唯一『ミシュラン・グリーンガイド』で三ツ星(★★★)を獲得した温泉です。

湯上がりには地獄蒸しで「丸鶏の姿蒸し」を!

ひょうたん温泉
はためく大きな暖簾が温泉風情を醸し出しています
ひょうたん温泉
シンボルとも言える男湯にあるひょうたん型の湯船
ひょうたん温泉
女湯には創業時につくられた石垣と盃風呂も
ひょうたん温泉
高所から勢いよく流れ出す打たせ湯は肩こり解消に最適

ひょうたん温泉(鉄輪温泉)の源泉名は、ひょうたん温泉、源泉温度97.8度、pHは3.92、無色澄明微弱塩味、泉質表示はナトリウム-塩化物温泉(弱酸性低張性高温泉)。

大浴場エリアには、シンボルマークであるひょうたんを形どった湯船、檜風呂、岩風呂、高所から勢いよく流れ出す打たせ湯・瀧湯、広大な露天風呂、低温・高温から選べる、別府地獄(温泉の噴気口)を利用した天然のスチームサウナのむし湯があり、水風呂もあるのでサウナ好きにも喜ばれています。

オプションの砂湯エリアは、鉄輪温泉の蒸気で熱した別府の海砂を使ったもので、他の砂湯と違うさらさらの砂を体にかけます。
高い発汗作用のある砂湯ならではのデトックス効果が期待できます。

施設入口の大きな暖簾、浴衣、下駄、中庭などがフランス人のミシュラン選定員の琴線(きんせん)に触れたのでしょうか、温泉として日本で唯一の三ツ星(★★★)を獲得しています。

90度以上もあるひょうたん温泉の源泉を、独自の技術である竹製温泉冷却装置「湯雨竹」(ゆめたけ)を使って、その鮮度を下げずに入浴に適した温度にした「生湯」(なまゆ)を利用、館内の湯船のすべてに加水、加温、循環ろ過、消毒のない源泉かけ流しで提供しています。
団体客も受け入れ可能な大規模施設では稀有な存在となっています。

シャンプーやリンスなども揃っていて、様々な風呂が体験できるので海外からのお客さんや、別府初心者にもイチオシの施設です。

食事処では鉄輪温泉名物の「地獄蒸し」(噴気を利用した蒸し料理)を中心にした豊富なメニューを提供しているので、温泉~食べて・飲んで・温泉~休憩室でゴロリなんていう、小原庄助さんみたいな楽しみ方も。

てな訳で、別府に年間50泊した私も、ひょうたん温泉の熱心なリピーターなのであります。

ひょうたん温泉
竹製温泉冷却装置「湯雨竹」(ゆめたけ)は独自の技術
ひょうたん温泉
90度以上もある源泉も「湯雨竹を使うと数秒で触ることのできる温度になります」と田中仁社長
ひょうたん温泉
温泉の蒸気を利用した地獄釜(地獄蒸し)でつくる「丸鶏の姿蒸し」(卵などを中に詰めます)

取材(執筆・撮影)/板倉あつし
取材協力/公益社団法人ツーリズムおおいた

ひょうたん温泉
名称 ひょうたん温泉/ひょうたんおんせん
所在地 大分県別府市鉄輪159-2
関連HP ひょうたん温泉公式ホームページ
電車・バスで JR別府駅から大分交通バスで25分、地獄原下車、徒歩3分
ドライブで 東九州自動車道別府ICから約4km
駐車場 80台/無料
問い合わせ ひょうたん温泉 TEL:0977-66-0527
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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ABOUTこの記事をかいた人。

板倉あつし

日本旅のペンクラブ理事、ラジオ・テレビレジャー記者会会員。過去には『夕刊フジ』に毎週、温泉と食を連載。旅、食と温泉、音楽、車などの乗り物、自然と環境などに精通。年間の取材日数は150日。足繁く取材して、鮮度のいい情報を発信、様々な角度から素材を掘り起こします。 また独自のネットワークを活用してコラボレーションを図ります。テレビ『いきなり黄金伝説』にも多数出演。 (日本温泉地学学会会員・温泉ソムリエマスター・温泉観光士)

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