鹿児島県大崎町横瀬にある墳丘長132mの巨大な前方後円墳が横瀬古墳(横瀬大塚山古墳)。志布志湾の海岸線より1kmほど内陸に入った標高7mの水田の中に位置しています。鹿児島県では唐仁大塚古墳(東串良町)に次ぐ2番目に大きい前方後円墳(国の史跡)で、明治時代の盗掘時に、直刀鎧勾玉類が出土したと伝えられています。
埴輪を有する日本最南端の前方後円墳
墳丘長132mで、後円部の高さは15mもありますが、後円部は一部削られて,竪穴式石室の天井石が露出しています。
墳丘や濠から円筒埴輪片、人物・鳥・馬・盾・草摺(くさずり)などの形象埴輪片、滑石製品、須恵器(加耶系陶質土器・陶邑産須恵器)が出土しています。
5世紀中葉〜5世紀後半(古墳時代中期)築造の前方後円墳で、埴輪を有する日本最南端の前方後円墳となっています。
南九州では、西都原古墳群(宮崎県西都市)の男狭穂塚古墳・女狭穂塚古墳に次ぐ時代の、志布志湾一帯の水運を掌握し、ヤマト王権(畿内)と密接な関係を有した盟主の古墳だと推測されています。
出土した遺物は、「大崎町中央公民館 郷土資料展示室」(大崎町)、「鹿児島県立博物館」(鹿児島市城山町)に収蔵展示されています。
鹿児島県内の前方後円墳は、志布志湾沿岸に集中して分布し、その数は21基にものぼります。
最も古いものは、ダグリ岬の飯盛山古墳なので、古代の首長は、水運を掌握することが重要だったことがよくわかります。
横瀬古墳(横瀬大塚山古墳) | |
名称 | 横瀬古墳(横瀬大塚山古墳)/よこせこふん(よこせおおつかやまこふん) |
所在地 | 鹿児島県曽於郡大崎町横瀬1427 |
駐車場 | なし |
問い合わせ | 大崎町教委社会教育課 TEL:099-476-1111 |
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