小田原城址公園

北条早雲をはじめとする後北条氏が、5代96年におよぶ栄華を極めた小田原城。後北条氏は、居館を現在の天守の周辺に置き、小田原高校の建つ八幡山に詰めの城を配しました。豊臣秀吉の小田原攻めに対抗するために周囲9kmにも及ぶ土塁と空堀の外郭を築き、城郭都市を形成。「日本100名城」にも選定の名城です。

徳川家康が総構えを撤去し近世城郭へと修築

小田原駅西口前に立つ北条早雲公像
ライトアップされた小田原城天守
1495(明応4)年、北条早雲が伊豆韮山から小田原城に入城(異説もあります)。
以後、北条氏は小田原を拠点として、5代にわたって繁栄します。
これが北条五代で、3代・北条氏康の時代に城下町も整備され、小田原は関東における政治、経済、産業、文化の中心として繁栄しました。

4代・北条氏政、そして5代・北条氏直は、豊臣秀吉の侵攻に備えて町全体を取り囲む巨大な総構えを築きました。
1590(天正18)年、秀吉は一夜城を築き、18万の大軍で小田原を包囲します。
100日におよぶ籠城戦の後、ついに小田原城は開城し、北条氏は滅亡したのです。

1614(慶長19)年、徳川家康は自ら数万の軍勢を率いてこの「総構え」と呼ばれる外郭を撤去させ、城の規模を縮小。
(土塁の一部が蓮上院=小田原市浜町2丁目近くに現存)
後北条氏の居館部が近世城郭へと改修され、総石垣造りの城となりました。

江戸時代には小田原藩の政庁として機能し、将軍上洛の際の宿ともなっています。
1633(寛永10)年の寛永小田原地震(相模・駿河・伊豆地震)、1703(元禄16)年の元禄大地震と江戸時代には2度に渡る大地震にあって、元禄大地震の際には天守も倒壊していますが、1706(宝永3)年に再建。明治維新まで天守は存続していました。

江戸時代には城門が13棟、櫓が8基あったと推測され、幕末には異国船からの防備のため海岸に3基の砲台が築かれてもいます。
明治3年に廃城となり建物は破却。

天守、二の丸隅櫓、常盤木門、馬出門、常盤木門が復元

昭和9年再建の二の丸隅櫓
外観が往時のままに復元された常盤木門
現在の3層4階の複合式天守閣は、昭和35年に復元されたもの。
天守閣1階〜3階には、小田原城の歴史などが学べる展示室があり、4階が展望室。
展望室からは城下町の町並みや箱根連山、真鶴半島、伊豆半島を一望にします。

天守閣を中心に整備された城址公園は、桜など花の名所でもあり、二の丸には旧城内小学校講堂を利用した歴史見聞館も併設。

本丸、二の丸、茶壺曲輪、馬屋曲輪は復元が進み馬出門、銅門(おかがねもん)、常盤木門(ときわぎもん)、二の丸隅櫓などが復元されており、馬出門からの登城ルートが確保されています。
常盤木門の2階は展示室「常盤木門SAMURAI館」になっているので、お見逃しなく。
天守も耐震工事、壁の修復などが行なわれ、白壁が美しく蘇っています。

公園内には動物園、遊園地、報徳二宮神社などがあり、春は桜の名所で、日本さくら名所100選にも選定。

復元された銅門
二の丸正面に位置する馬出門
小田原城址公園
名称 小田原城址公園/おだわらじょうしこうえん
所在地 神奈川県小田原市城内6-1
関連HP 小田原城公式ホームページ
電車・バスで JR小田原駅から徒歩10分
ドライブで 小田原厚木道路小田原東ICから約5km、荻窪ICから約3km
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 小田原市城址公園係 TEL:0465-23-1373
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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