荏子田横穴

荏子田横穴

神奈川県横浜市青葉区荏子田1丁目にある「かんかん穴」と通称される2基の横穴墓が、荏子田横穴(えこだおうけつ)。早渕川上流の標高45mほどの台地の南斜面を利用して築かれた横穴墓で、7世紀前半(古墳時代後期)の築造で、横浜市の文化財に指定。一帯は荏子田朝日公園として整備されています。

古墳時代から奈良時代にかけての有力豪族の墓

関東平野の基盤を構成する上総層群(かずさそうぐん)の台地に掘られた横穴で、1号墓の埋葬空間である玄室(げんしつ)は、全長3m、幅3.2m、高さ2.2m、切妻造りの屋根を象った特異な形状。
壁や天井には家屋の内部を模した棟木(むなぎ)、桁(けた)、束柱(すかばしら)、垂木(たるき)などがレリーフ状に彫られ、埋葬者の居宅を表現したものと考えられています。

残念ながら1号墓、2号墓とも崩落の危険性があるため、柵で囲われ内部に立ち入ることはできません。

被葬者は、古墳時代から奈良時代にかけての有力豪族だと推測できます。

同じ青葉区には、稲荷前古墳群、市ケ尾横穴古墳群、寺家古墳群(じけこふんぐん)もあり、古墳時代の遺構が密集するエリアになっています。
青葉区荏田西2丁目にある長者原遺跡(ちょうじゃはらいせき)は、都筑郡(つづきぐん)の郡衙(ぐんが=古代律令制度の下で、郡役所)の跡なので、一帯が古代の都筑郡の中心だったことがわかります。

荏子田横穴
名称 荏子田横穴/えこだおうけつ
所在地 神奈川県横浜市青葉区荏子田1-7-1
関連HP 横浜市公式ホームページ
電車・バスで 東急電鉄あざみ野駅から徒歩25分
駐車場 なし
問い合わせ 横浜市青葉区総務部区政推進課 TEL:045-978-2221/FAX:045-978-2411
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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