馬路森林鉄道

馬路森林鉄道

高知県安芸郡馬路村馬路、馬路温泉前に平成6年に復元した観光用の森林軌道が馬路森林鉄道(うまじしんりんてつどう)。実物の3分の2のサイズに復元された300mの区間を走る森林鉄道が馬路森林鉄道で、運行日は日曜、祝日、8月などに限定なので注意が必要。

SLのようですが実はディーゼル機関車

馬路森林鉄道

森林鉄道が復元された馬路温泉周辺、魚梁瀬森林鉄道(やなせしんりんてつどう=総延長250kmという日本屈指の森林鉄道)の馬路駅(明治44年開業)の跡。
一帯には機関車庫、修理工場、営林署官舎が建ち並んでいました。

観光用の馬路森林鉄道で、客車を牽引する機関車の外見は、ポーター社製の蒸気機関車(実際はディーゼル機関車で、外観のみSL)。
つまりは遊園地の乗り物に近い雰囲気です。

田野〜馬路間の森林軌道が開通した当時は、なんと勾配を利用して自然落下的に海岸まで運び、帰路は空になったトロッコを犬が引いて山に戻っていました。

馬路村に蒸気機関車が初めて導入されたのは明治44年。
蒸気機関車が導入されたのは大正10年のことで、大正8年にアメリカ製のシェイ式蒸気機関車を津軽森林鉄道から購入、整備して走らせたのです(実用に不向きで、大正10年にアメリカのH.Kポーター社製の蒸気機関車を導入し、石仙〜田野41.59kmを牽引)。
その後、ディーゼル機関車と変遷しています。

木材の運搬用に使われていたインクラインも復元されているので、あわせて乗車を。
昭和38年に森林鉄道は廃止になっていますが、馬路村の道の多くは森林軌道の転用。
旧魚梁瀬森林鉄道施設のうち、五味隧道、オオムカエ隧道、明神口橋、法恩寺跨線橋など隧道、橋梁など18ヶ所は国の重要文化財に指定されています。

馬路村では、魚梁瀬丸山公園にも森林鉄道が復元され、保存されていた野村式のガソリン車(野村式L69号森林鉄道機関車)や谷村式の機関車を修復、動態保存しています。

馬路森林鉄道
名称 馬路森林鉄道/うまじしんりんてつどう
所在地 高知県安芸郡馬路村馬路3564-1
電車・バスで 土佐くろしお鉄道安田駅から高知県東部交通バス馬路・魚梁瀬行きで30分、役場前下車、徒歩5分
ドライブで 高知自動車道南国ICから約70km
駐車場 コミュニティセンターうまじ駐車場(30台/無料)
問い合わせ うまじ温泉 TEL:0887-44-2026
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
魚梁瀬丸山公園(森林鉄道)

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馬路森林鉄道・インクライン

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