鞠智城

鞠智城

鞠智城(くくちのき、きくちじょう)は、7世紀後半に大和朝廷が築いた古代山城の一つで、国の史跡。熊本県山鹿市と菊池市にまたがる台地上に、古代の世界情勢を反映して築かれた朝鮮式山城。『続日本紀』に大野城(おおのき)、基肄城(きいのき)とともに築かれた三城(みつのき)と記された城で、一帯は歴史公園鞠智城として整備されています。

大和朝廷が築いた古代の朝鮮式山城の跡が歴史公園に

鞠智城

天智2年8月(663年10月)、朝鮮半島の白村江の戦い(はくすきのえのたたかい/663年)で唐・新羅の連合軍に敗れた後に、半島からの攻撃を防御する軍事拠点として築城されたと推測されています。

百済系瓦の出土などから百済から亡命した王族の指導で建設されたと考えられ、大宰府守備の大野城、基肄城に武器・食糧を補給する支援基地の役割を担って築城されました。
周囲の長さ3.5km、面積55haという大規模な城で、昭和42年の発掘調査で、八角形建物など72棟の基礎が現在までに確認されています。

城内には高さ15.8mの「八角形鼓楼」や米倉、兵舎、板倉が復元されているほか、ガイダンス施設として、歴史公園鞠智城・温故創生館が建てられています。

なお、鞠智城は、続日本100名城に選定されています。

古代に築かれた朝鮮式山城
古代山城のうち、国書に記載された11城は「朝鮮式山城」と呼び、国書に記載のない鬼ノ城(岡山県総社市)などの16城を「神籠石(こうごいし)系山城」と呼び分けています。
国の特別史跡に指定の朝鮮式山城は、大野城(福岡県太宰府市・大野城市・宇美町)、基肄城(佐賀県基山町・福岡県筑紫野市)、金田城(長崎県対馬市)。
国の史跡となっている朝鮮式山城は、鞠智城と屋嶋城(香川県高松市)。
未指定な朝鮮式山城は、高安城(奈良県・大阪府)です。
このほか、所在が判明していない朝鮮式山城として、長門城、常城、茨城、稲積城、三野城があります。
鞠智城
名称 鞠智城/きくちじょう・くくちのき
所在地 熊本県山鹿市菊鹿町米原443-1
関連HP 歴史公園鞠智城・温古創世館公式ホームページ
ドライブで 九州自動車道植木ICから約15km
駐車場 歴史公園鞠智城駐車場(50台/無料)
問い合わせ 歴史公園鞠智城・温古創世館 TEL:0968-48-3178/FAX:0968-48-3697
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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