月読神社

月読神社

京都府京都市西京区、松尾大社から南400m(徒歩5分)ほどのところにある古社。月読命(つくよみのみこと)を祀る松尾大社の境外摂社。平安時代以前に鎮座とされ、壱岐島(長崎県壱岐市芦辺町)の月讀神社から勧請された海上の神と伝えられています。

「安産守護のお社」として有名

『日本書紀』に壱岐県主(いきのあがたぬし)に奉斎された月神を、山背国(山城国)葛野郡(かどのぐん)の歌荒樔田(うたあらすだ)に勧請したと記されるので、古代、海人の壱岐氏(いきうじ)が信仰した海の干満を司る月神(月を神格化した、夜を統べる神)を、京都盆地に勧請したのだと推測できます。

当初は大堰川(おおいがわ/嵐山以南を桂川、以北が保津川)の河原(現在の桂川左岸)にありましたが(当初の鎮座地は諸説あります)、斉衡3年(856年)水害を避けるため現在地に遷座。

古代、山背国(山城国)葛野郡太秦(うずまさ)あたりを本拠とした渡来人の秦氏(はたうじ)は、大宝元年(701年)、松尾大社の神殿を建築し、一族が長く社家を務めていますが、朝鮮半島との交流を担った壱岐氏、そして月読神社との関係性も推測できます。

本殿の横にある石は「月延石」(つきのべいし)と呼ばれ、神功皇后(じんぐうこうごう)がこの石を撫でて無事安産した故事から、別名「安産石」とも呼ばれる安産の霊石(壱岐の月讀神社にもある伝承)。
そのため、「安産守護のお社」として有名で、「戌の日」に神社にお参りし、祈願を行なうのが習わしです(「戌の日」には安産祈願が行なわれています)。

ちなみに、月山(がっさん/山形県東田川郡庄内町)の山名は、山頂に鎮座する月山神社(東北唯一の官幣大社)の祭神・月読命に由来するもの。

月読神社
名称 月読神社/つきよみじんじゃ
所在地 京都府京都市西京区松室山添町15
関連HP 月読神社公式ホームページ
電車・バスで 阪急嵐山線松尾駅から徒歩10分。またはJR京都駅から京都バスで37分、松尾大社前下車、徒歩10分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約10km
駐車場 なし
問い合わせ 月読神社 TEL:075-394-6263
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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