哲学の道

哲学の道・桜

京都、東山のふもと、熊野若王子神社(くまのにゃくおうじじんじゃ)から慈照寺(銀閣寺)に至る琵琶湖疏水(びわこそすい)沿いの約1.8kmの小道が哲学の道。哲学者・西田幾多郎が散策し、思索にふけったことからその名が付き、「日本の道百選」にも数えられています。

琵琶湖疏水に沿った古都の散歩道

法然院へと通じる洗心橋の近くには、「人は人吾はわれ也とにかくに吾行く道を吾は行くなり」(西田幾多郎)を刻んだ鞍馬石の碑も立っています。

春は450本もの桜、夏は新緑、秋は紅葉(見頃は例年11月中旬〜下旬)が楽しめ、四季を通じて風情を楽しめる道となっています。
桜は、日本画家・橋本関雪が大正5年に白沙村荘(はくさそんそう=現・橋本関雪記念館)を建てるときに、恩になった京都の人にお礼をと夫人の提案で大正10年に360本を寄贈したもの。
関雪桜と総称されています。

ちなみに哲学の道の脇を流れる用水は、蹴上から分岐して南禅寺の境内、さらに哲学の道を経て北白川に至る約8.4kmの疏水分線(琵琶湖疏水の枝線水路)。
明治23年3月に完成したもので、今も京都市上下水道局が管理しています。

そのため、関雪桜も京都市上下水道局が維持管理に力を注いでいるのです。

観光的に、京都の寺社を絡ませた散策プランなら、南禅寺を起点に、慈照寺(金閣寺)を目指すのがオススメ。
永観堂、熊野若王子神社、大豊神社、法然院などに寄り道が可能です。

車の場合は南禅寺の駐車場を起点に北上するプラン、あるいは市営銀閣寺駐車場に車を入れ、北から南へと歩くプランがおすすめですが、満車のことも多いので注意が必要。

哲学の道 3つのチェックポイント

琵琶湖疏水・疏水分線沿いの風情ある散歩道
哲学者・西田幾多郎が思索に耽った
春は桜、秋は紅葉の名所

哲学の道
名称哲学の道/てつがくのみち
Tetsugaku-no-Michi(The Path of Philosophy)
所在地京都府京都市左京区若王子町
関連HP京都市観光協会公式ホームページ
電車・バスでJR京都駅から市バスで36分、東天王町下車、徒歩10分で熊野若王子神社前の南側起点
ドライブで名神高速道路京都東ICから約7.5kmで市営銀閣寺観光駐車場
駐車場市営銀閣寺観光駐車場(40台/有料)
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
琵琶湖疏水記念館

琵琶湖疏水記念館

京都府京都市左京区、京都市上下水道局が運営するミュージアムが、琵琶湖疏水記念館(びわこそすいきねんかん)。東京奠都(とうきょうてんと)による京都の衰退を防ぐために築かれた琵琶湖と京都を結ぶ大運河運河・琵琶湖疏水の完成100周年を記念して京都

びわ湖疏水船

明治維新による東京遷都で沈滞する京都の経済の活性化の狙いで開削された琵琶湖疏水(びわこそすい)。琵琶湖の水を大津で取り入れ、発電、舟運などにも使われた用水の、舟運を復活させたのがびわ湖疏水船。大津〜山科〜蹴上(7.8kmの区間)に運航し、大

安楽寺

安楽寺

京都府京都市左京区にある浄土宗の開祖・法然上人の弟子、安楽、住蓮ゆかりの寺、安楽寺。鎌倉時代の初め、斬首に処された安楽、住蓮の菩提を弔うため、法然上人が建立した寺で、江戸時代初めに現在地に移っています。普段は非公開で、桜、つつじ、そして紅葉

大豊神社

大豊神社

京都府京都市左京区、哲学の道から少し脇に入ったところに鎮座する古社が大豊神社。注目は境内の大国社にある狛巳(こまねずみ=狛ネズミ)。本来は狛犬のところここではネズミが社を守っているのです。大国主命を危機から助けたという神話から、狛犬ではなく

日本三大疎水

日本三大疎水とは!?

農業、飲料、発電などの用途で、利水のために築いた水路が疎水(そすい)。そのなかでもベスト3に選ばれるのが三大疎水。福島県の安積疏水(あさかそすい)、栃木県の那須疎水、そして琵琶湖の水を京都に引いた琵琶湖疏水の3ヶ所が三大疎水です。実は、3つ

慈照寺(銀閣寺)

慈照寺(銀閣寺)

室町幕府8代将軍・足利義政が、祖父・足利義満の北山殿(金閣寺)にならって1482(文明14)年に建てた山荘、東山殿が前身の名刹、慈照寺(銀閣寺)。義政の死後、遺言によって臨済宗相国寺派の寺院となったもの。1489(長亭3)年に上棟した銀閣は

法然院

法然院

京都府京都市左京区鹿ケ谷、哲学の道近くにある法然上人ゆかりの手入れされた風雅な庭のある寺が法然院。1206(元久3)年、浄土宗の開祖・法然が、弟子の住蓮、安楽とともに開いた念仏道場の旧跡と伝えられ、春秋には伽藍内の特別公開も行なわれます。椿

よく読まれている記事

こちらもどうぞ