北吸隧道(北吸トンネル)

北吸隧道(北吸トンネル)

京都市舞鶴市、明治37年に完成したレンガ造りのトンネルが北吸隧道(きたすいずいどう)。舞鶴を代表する赤れんが建造物のひとつで、官設舞鶴線と同時期に海軍施設への海軍引込線に設けられた鉄道用の隧道(トンネル)。昭和47年に廃線となってからは、自転車・歩行者専用の北吸トンネルとして活用されています。国の登録有形文化財。

レンガ造りの旧鉄道トンネル

舞鶴鎮守府の兵員ならびに軍需資材の輸送を目的に、新舞鶴(東舞鶴)〜中舞鶴(3.4km)に引き込み線として開通した軍用の線路(全線単線、非電化)。
大正8年に鉄道院線(後の国鉄)となり、東門駅(北吸駅)、中舞鶴駅が開業しています。
昭和47年11月1日に全線が廃止され、廃線跡の一部(舞鶴共済病院前〜国道27号合流地点)は舞鶴市道北吸桃山線(自転車歩行者専用道路)となっているため、北吸隧道も自転車・歩行者専用のトンネルになっています。

全長110mのレンガ造りのトンネルで、馬蹄形の入口には笠石、帯石、ピラスター(壁に貼り付けられた装飾用の柱)を備えた坑門を設けています。
トンネルの坑門や側壁は、レンガの長辺と短辺を交互に積み上げるイギリス積みです。

北吸隧道(舞鶴市道北吸桃山線北吸トンネル)は、同時期に建設されたJR舞鶴線第三・第四・第五・ 第六伊佐津川橋梁、第一・第二真倉トン ネル、清道トンネル、白鳥トンネル、さらには現・舞鶴市立赤れんが博物館、現・舞鶴市政記念館などとともに「舞鶴市の赤煉瓦製造関連遺産(旧神崎煉瓦)と建造物」として、経済産業省の近代化産業遺産(「建造物の近代化に貢献した赤煉瓦生産などの歩みを物語る近代化産業遺産群」)にも登録されるほか、日本遺産「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 ~日本近代化の躍動を体感できるまち~」の構成文化財にもなっています。

北吸隧道(北吸トンネル)
名称 北吸隧道(北吸トンネル)/きたすいずいどう(きたすいとんねる)
所在地 京都府舞鶴市北吸・浜
関連HP 舞鶴観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR東舞鶴駅から徒歩10分
ドライブで 東舞鶴ICから約3kmで東舞鶴駅駐車場
駐車場 東舞鶴駅駐車場(101台)・舞鶴市役所駐車場(30台)・舞鶴東体育館駐車場(85台)を利用
問い合わせ 舞鶴観光協会 TEL:0773-75-8600
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
赤れんが博物館

赤れんが博物館

明治34年、舞鶴には帝国海軍の舞鶴鎮守府(まいづるちんじゅふ)が置かれますが、明治36年築の兵器廠魚形水雷庫を再生した舞鶴赤レンガ倉庫群の1号棟が赤れんが博物館。1階にはレンガを焼成したホフマン窯を展示し、日本のレンガの歩みや、日本有数の赤

舞鶴市立市政記念館

舞鶴市政記念館

12棟が現存する舞鶴市の赤れんが倉庫群の1棟である旧舞鶴海軍兵器廠予備艦兵器庫(明治35年築)を再生した記念館が舞鶴市政記念館。舞鶴赤レンガ倉庫群の一つとして重要文化財、近代化遺産(文化庁)に指定。2階には展示コーナーがあり、舞鶴市の生活、

自衛隊桟橋(北吸桟橋)

自衛隊桟橋(北吸桟橋)

京都府舞鶴市北吸(きたすい)、軍港としての歴史を有する舞鶴港にある海上自衛隊舞鶴地方隊の桟橋が、自衛隊桟橋(北吸桟橋)。国道27号沿いにある桟橋で、護衛艦「せんだい」、護衛艦「あさぎり」、イージス艦「あたご」などが停泊し、見学可能日に限り、

桂取水堰堤(舞鶴旧鎮守府水道施設)

桂取水堰堤(舞鶴旧鎮守府水道施設)

京都府舞鶴市を流れる与保呂川にある貯水施設(ダム)が、桂取水堰堤(舞鶴旧鎮守府水道施設)。舞鶴鎮守府の水事情を解決するため、明治34年に築かれた当時としては貴重なコンクリートを使った堰堤で、国の重要文化財に指定されています。舞鶴軍港に入港す

旧北吸浄水場第1配水池(舞鶴旧鎮守府水道施設)

旧北吸浄水場第1配水池(舞鶴旧鎮守府水道施設)

京都府舞鶴市にある日本遺産「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 ~日本近代化の躍動を体感できるまち~」の構成資産、近代化産業遺産にも認定されている水道施設が、旧北吸浄水場第1配水池(舞鶴旧鎮守府水道施設)。舞鶴軍港に寄港する艦船に対しての水を

神崎煉瓦ホフマン式輪窯

神崎煉瓦ホフマン式輪窯

京都府舞鶴市西神崎、由良川橋梁の架かる由良川河口、神崎地区にある明治30年築の登り窯を、大正末期にホフマン式輪窯に改造した遺構が、神崎煉瓦ホフマン式輪窯。鶴の海軍施設などで使われたレンガを焼いた場所で、国の登録有形文化財に指定されるほか、経

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ