能褒野王塚古墳

能褒野王塚古墳

三重県亀山市にある能褒野古墳群(16基の円墳と能褒野王塚古墳)を構成する古墳のひとつが能褒野王塚古墳(のぼのおうつかこふん)。宮内庁により「能褒野墓(のぼののはか)」として第12代景行天皇皇子の日本武尊の墓に治定される古墳で、伊勢北部では最大規模の前方後円墳です。

日本武尊の墓に治定される前方後円墳

能褒野王塚古墳

4世紀末(古墳時代中期初頭)の築造と推測される前方後円墳は、墳丘長90m。
宮内庁が管理するため、主墳の発掘調査は行なわれていません。
江戸時代までは「丁子塚」と呼ばれ、日本武尊の墓との認識はされていませんでした。
さらに能褒野王塚古墳の周囲には宮内庁によって培塚とされるものを含め、16基の円墳がありますが、須恵器などの出土品から6世紀代から7世紀初頭の築造と推測され、能褒野王塚古墳築造より200年以上も後の築造ということになります。

『古事記』、『日本書紀』に日本武尊は「能褒野」(のぼの)で没したとあり、この能褒野は、現在の鈴鹿山脈南端の野登山(ののぼりやま)山麓を指すと推測されています。

宮内庁は能褒野王塚古墳が日本武尊の陵墓としていますが、白鳥塚(鈴鹿市石薬師町)、武備塚(鈴鹿市長沢町)、双子塚(鈴鹿市長沢町)なども日本武尊の墓ではないかと考えられてきました。
江戸時代の国学者は白鳥塚と考え、亀山藩は武備塚説を採用していましたが、伊勢亀山藩の第11代(最後)の藩主・石川成之(いしかわなりゆき)は、双子塚と考えています。

能褒野王塚古墳が宮内庁により景行天皇皇子の日本武尊の墓に治定されたことにより、明治28年に日本武尊を祀る能褒野神社(のぼのじんじゃ)も創建されています。
さらに平成24年には井田川駅前にヤマトタケル石像が設置されています。
また、能褒野王塚古墳の東側には伊勢国府跡(長者屋敷遺跡)もあり、時間が許せばあわせて見学を。

ちなみに、三重県で最大の古墳は御墓山古墳(三重県伊賀市、墳丘長188m)、伊勢で最大の古墳は宝塚古墳(三重県松阪市、墳丘長111m)

能褒野王塚古墳
名称能褒野王塚古墳/のぼのおうつかこふん
所在地三重県亀山市田村町
関連HP亀山市公式ホームページ
電車・バスでJR亀山駅からタクシーで15分
ドライブで東名阪自動車道亀山ICから約8.5km
駐車場のぼのの森公園駐車場(20台/無料)
問い合わせ亀山市まちなみ文化財室 TEL:0595-96-1218
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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