磊々峡

磊々峡

宮城県仙台市太白区、秋保温泉(あきうおんせん)を流れる名取川の峡谷が磊々峡(らいらいきょう)。秋保温泉街の入口にある覗橋(のぞきばし)が磊々峡の中心部で、その上下流1kmにわたってゴルジュ(gorge=廊下)状の峡谷が続いています。下流側の渓谷沿いは全長650mの遊歩道が設けられ、峡谷探勝が可能です。

遊歩道を散策して奇岩怪石と滝を観賞

磊々峡
ハート型のくぼみ

覗橋から遊歩道を歩けば、順に奇面巌(きめんいわ)、八間巌(はちけんいわ)、時雨滝(しぐれたき)、三筋滝、猪飛岩(ししとびいわ)、天斧岩(てんおのいわ)と連続し、飽きることがありません(往復50分ほど)。
峡谷は秋保石(あきういし)と呼ばれる石英安山岩質凝灰角礫岩からなっていますが、覗橋のたもとにハート形のくぼみがあり恋人の聖地にもなっています。

磊々峡という風変わりな名は、昭和6年、夏目漱石の門人で漱石の『三四郎』のモデルとしても知られるドイツ文学者・小宮豊隆(こみやとよたか)が名付けたもの。
小宮豊隆は山形・立石寺で芭蕉が「閑さや岩にしみ入蝉の声」と詠んだセミがニイニイゼミであると立証する(齋藤茂吉と論争して論破)など、芭蕉研究でも有名です。
石が多く積み重なっているさまを文人らしく磊々(らいらい)と表現したのですが、実際に遊歩道を歩くとその意味が実感できます。

駐車場が利用できる「秋保・里センター」には秋保温泉郷観光案内所、足湯「寿右ェ門の湯」もあるのでまずは起点として「秋保・里センター」をのぞいてみましょう。

紅葉の見頃は例年10月下旬~11月上旬。
紅葉シーズンには宮城県道62号仙台山寺線(秋保街道)が渋滞がするため、アクセスは愛子駅前から宮城県道132号秋保温泉愛子線で仙台市天文台方面を経由する方がおすすめです。

磊々峡の上流には、秋保大滝、二口峡谷があります。

名称 磊々峡/らいらいきょう
所在地 宮城県仙台市太白区秋保町湯元
関連HP 仙台観光情報サイト
電車・バスで JR仙台駅から宮城交通バス秋保温泉行で、のぞき橋下車
ドライブで 東北自動車道仙台南ICから約8.4km。または、仙台宮城ICから約11.3km
駐車場 秋保・里センター駐車場(25台/無料)
問い合わせ 秋保温泉郷観光案内所 TEL:022-398-2323
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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