宮城県宮城郡松島町のある松島湾眺望の公園が西行戻しの松公園。平安時代の末、西行(さいぎょう)が諸国を巡る漂泊の旅の途中、松の大木の下で出会った童子と禅問答をして敗れ、松島入りをあきらめたという伝説の地。ちょうど松島海浜公園の裏手にあたるため、眼前に松島という絶景が広がります。高台には白衣観音堂も建っています。
松島湾・雄島、福浦島を眼下にする展望地
西行戻しの松は、仙台藩の地誌『奥羽観蹟聞老志』(享保4年/1719年)、瑞巌寺104世・夢庵が松島にある寺社の縁起や地名の故事来歴を地誌学的に紹介した『松島諸勝記』(享保元年/1716年)、『松島図誌』(明治21年)などに記載のある伝承で、禅問答をした相手の童子は、山王権現の化身で、無知を指摘されたことで、恥じて都に戻ったとされています。
西行は実在し(俗名は佐藤義清で、鳥羽院の北面武士)、出家前の天養元年(1144年)頃、出家後の文治2年(1186年)に奥羽へ旅していることもわかっていますが、どうやら仙台藩の庇護で臨済宗の学問所として発展した瑞巌寺周辺の寺院群に優秀な人材が集まっているというPRの可能性も大なのです(松島には才人が多いので、西行は恥をかくのを避けて引き返したという伝承)。
宮城県道144号(赤沼松島線)から町道松島パノラマ線を利用すれば、西行戻しの松公園のパノラマライン駐車場。
さらにアクセス道に入れば、西行戻しの松近くまで車で侵入できます。
西行戻しの松だけを見て帰ってしまう人もいますが、展望が良いのは白衣観音堂の方。
遠くはないのでハシゴして見比べるものいいでしょう。
桜の名所でもあり、園内の約260本のソメイヨシノは、4月中旬〜5月上旬にかけて開花。
西行戻しの松は松島四大観には含まれませんが、松島海岸に近く、アプローチが簡単なので、訪れる人の多い展望地になっています。
名称 | 西行戻しの松公園・白衣観音堂/さいぎょうもどしのまつこうえん(びゃくいかんのんどう) |
所在地 | 宮城県宮城郡松島町松島犬田2 |
関連HP | 松島観光協会 公式ホームページ |
電車・バスで | JR松島海岸駅からタクシーで5分 |
ドライブで | 三陸自動車道松島海岸ICから約2km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 松島観光協会 TEL:022-354-2618/FAX:022-354-6196 |
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