成人の日の前日に行なわれ古都・奈良の新年を飾る「若草山焼」で知られる奈良のシンボル、若草山。標高341.7m、33haの全山が芝生で覆われたなだらかな山で、円い丘が3つ重なっている様子から別名、三笠山とも呼ばれています。山頂近くまで奈良奥山ドライブウェイが通じているので歩かずして頂きに立つことも可能です。
大仏殿を入れての記念撮影なら二重目がおすすめ!
若草山の山頂からは東大寺大仏殿をはじめ、奈良公園の眺望が素晴らしく、晴れた日には、遠く大和三山や生駒山などを一望に。
また山頂には5世紀頃に築造された史跡・鶯塚古墳(うぐいすづかこふん)があり、仁徳皇后墓といわれています。
昭和3年以降、芝生保護のために(裸地化による山崩れや落石の防止)入山制限が実施され、若草山が開山され、登山が可能なのは3月第3土曜〜12月第2日曜のみとなっています(入山料が必要)。
南ゲートと北ゲートの2つのゲートから入山可能で(2つのゲートは300mほど離れています)、山麓の奈良公園から山頂までは徒歩30分〜40分ほど。
三角点のある山頂は三重目と呼ばれる頂で、最初の一重目までなら徒歩15分。
一重目からでも充分に雄大な眺望を得ることができます。
北ゲートからの道は、350段ほどの階段で始まり、木立の中の「七曲り」を経て15分ほどで標高270mの一重目(東大寺、興福寺五重塔を眼下に)。
東大寺を眼下にしながら10分ほど歩くと標高308mの二重目(吉野連山や生駒山など眺望が広がります)。
東大寺大仏殿をバックに記念写真を撮影するなら、実はこの二重目がおすすめ(これより上部だと大仏殿が小さくなりすぎるのです)。
さらに10分で山頂の展望台(大和三山や葛城山までの大パノラマ)です。
眺めのいい山頂展望台は鹿も大好きな遊び場で、40頭~50頭の鹿がいます。
奈良奥山ドライブウェイを使えば、夜景鑑賞も楽しむことが可能。
緑の美しい若草山ですが、若草山自体は、春日山と同様に三笠山安山岩からなる「古い火山」です。
若草山焼き
毎年1月第4土曜に行われる『若草山焼き』は、奈良公園を流れる吉城川を境として、南側が春日大社(明治の神仏分離までは春日権現を祀る春日社で、興福寺が別当)と興福寺、北側が東大寺の領地で、宝暦10年(1760年)、奈良奉行が境界争いを5万日預かると仲裁し、関係者の立ち会いのもと若草山を焼いたのが起源と伝えられrていますが原始的な野焼きの遺風とする説などもあり定かでありません。
鎌倉時代の建長7年(1255年)にはすでに新春に野焼きを行なった記述があり、鎌倉時代にはすでに草山だったことがわかっています。
若草山 | |
名称 | 若草山/わかくさやま |
所在地 | 奈良県奈良市雑司町 |
関連HP | 奈良県公式ホームページ |
電車・バスで | 近鉄・JR奈良駅から市内循環バス4〜7分、大仏殿・春日大社前下車、徒歩12分で、または春日大社本殿行きバス7〜10分、終点下車 |
ドライブで | 名阪国道天理ICから約12km |
駐車場 | 若草山山頂駐車場(45台/無料) |
問い合わせ | 奈良公園事務所 TEL:0742-22-0375 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag