苔清水

苔清水

奈良県吉野郡吉野町、吉野山・奥千本で、大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)から少し西に外れた西行庵近くの山中に湧く清水が、苔清水。「とくとくと落つる岩間の苔清水汲みほすまでもなき住居かな」と西行が詠み、西行を慕ってここを訪れた芭蕉も句を残した、吉野山らしい名水です。

芭蕉も目にした奥千本の湧水

苔清水

40代になった芭蕉は、立身出世を夢見た自分を自戒し、伊賀の実家で母の菩提を弔った後に吉野の西行庵を目指します。

これが有名な『野ざらし紀行』で、吉野の僧坊に泊まり、西行庵に着いたのは貞享元年(1684年)の9月中旬(旧暦)のこと。

その4年後の貞享5年(1688年)、熱田神宮を経て、伊賀上野の実家で実父の三十三回忌の法要を済ませ、念願の吉野の桜(山桜)を目にしています。
芭蕉にとって、吉野に旅をすることは、西行に出会う旅でもあったのです。

芭蕉は、「露とくとく 試に浮世 すすがばや」(『野ざらし紀行』)、「春雨の 木下に伝ふ 清水かな」(『笈の小文』)という句を残し、「彼とくとくの清水は昔にかはらずとみえて、今もとくとくと雫落ける」(『野ざらし紀行』)という苔清水は当時と変わらずこんこんと湧き出しています。
「やまとの水31選」にも選定。

苔清水
苔清水への歩道
苔清水
名称 苔清水/こけしみず
所在地 奈良県吉野郡吉野町吉野山
電車・バスで 近鉄吉野駅からタクシーで30分で金峯神社。金峯神社から徒歩15分
ドライブで 西名阪自動車道郡山ICから約43kmで駐車場。駐車場から徒歩30分
駐車場 義経隠れ塔下林道横(20台/無料)を利用
問い合わせ 吉野山町産業観光課 TEL:0746-32-3081/FAX:0746-32-8855
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
西行庵

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