ボルドーと対比されるフランスの二大ワイン生産地、ブルゴーニュワインの試飲会が6月早々、夜の東京・八芳園で開かれた。華道家の木村貴史氏の手で活けられた生け花台の上にワインボトルが一緒に飾られ、粋で豪華な雰囲気を演出するのは珍しい例だった。
Soirée dégustation de vin de Bourgogne(ブルゴーニュワインの試飲会)”fusionné avec des fleurs ornées”(華やかな生花と融合)
来日したブルゴーニュ・ネゴシアン(ワイン商)連盟の代表によるワインの紹介が約3時間。
懇切な解説で8種類のテ―スティングが続いた。
ところで、ボトルの形状が怒り型のボルドーに対しなで肩なのがブルゴーニュワインで区別が容易だ。
東部内陸の比較的低地で河のほとりにあるボルドーの葡萄農家(ドメーヌ)は水没のリスクがあるため半地下の貯蔵庫を活用する。
長期熟成型のワインに生じる澱(おり)がグラスに入るのを防ぐための形状だという。
一方、地中海気候の影響を受けるブルゴーニュ地域はドメーヌが高地に点在し熟成に適した地下式貯蔵庫を使う。
なで肩の形は ボトルが多く蓄えられるという。
2017年のブルゴーニュワインの日本向け輸出は、フランスAOC(法的な原産地呼称)ワインの日本向け総輸出量の16%を占め、輸出金額でも24.6%となり好調だ。
とくに訪日外国人が急増している日本では、ホテル、レストラン、ワインバーに置かれるブルゴニュワインの消費が広がり、香港、中国にならぶお得意さんといわれている。
「ブルゴーニュの白ワインは和食にフイットして日本やパリでも評判です」とは講師のジャン・ピエール・ ルナール氏の説明。
たまには上質のブルゴーニュワイン「シャブリ・プルミエ・クリュ」で友人たちと乾杯をしたいものだ。
掲載の記事は、ジャーナリスト・中森康友氏(日本旅行作家協会会員)の配信するメルマガ『なかもりトピックス』を転載したものです。
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