南部の火祭り|南部町

南部の火祭り

毎年8月15日、山梨県南部町の富士川河川敷南部橋上下流で『南部の火祭り』が開催されます。江戸時代から続く『南部の火祭り』には、盆の送り火や川施餓鬼(かわせがき=川で溺れた人を供養し、川魚を供養する盆の行事)として、稲を病害虫から守るための虫送りの意味も込められています。108の松明と花火が鮮やかに競演。

江戸時代中期から続くお盆の伝統行事

富士川の舟運の盛んになった江戸時代中期の(1688年~1704年)頃にはすでに始まっていたと推測される伝統行事ですが、かつては富士川下流域の各地で行なわれていました。

「蜂の巣」と呼ばれる麦藁(むぎわら)で編んだ籠を載せた、高さ10数メートルもの竿を富士川の河原に立て、日没になると、松明(たいまつ)を手にした子供達が、投げ入れの合図とともに、点火した松明を片手でクルクルと回しながら、「蜂の巣」目掛けて投げ入れます。

オープニングを飾る「投げ松明」、「大松明」(町内の寺から古くなった塔婆を集め、積み重ねて山としたもの)の炎が仏様の道明かりとなり、僧侶の読経に合わせて108の灯籠が流される「灯籠流し」が厳かに行なわれます。

「灯籠流し」や「投げ松明」、「百八たい」(ひゃくはったい=富士川の両岸2キkmに108個の円錐形のたき木の山を作り、点火)で、まるで川が真っ赤に燃えるように。
その上空で盛大な花火が打ち上げられ、灯籠流しと花火が美しくコラボします。

JR身延線内船駅発着の臨時列車が運行。
会場周辺に交通規制を実施。

南部の火祭り 例年の日程

18:40 南部火祭り太鼓演奏
18:40 投げ松明開始
19:30 灯籠流し開始(スポットライト点灯)
19:45 大松明点火
20:00 百八たい点火・南部火祭り太鼓
20:10~20:50 花火大会(南部橋は花火打ち上げのため、19:45~21:00まで通行止め)
20:20~ 盆踊り
小雨決行(荒天時順延)

富士川舟運の中継基地・南部

富士川の舟運は、明治36年の中央本線韮崎駅まで延伸、昭和3年の身延線開通以前には生活物資の輸送はもちろんのこと、身延参詣の旅客輸送などにも活躍したのです。
南部は鰍沢(かじかざわ)へ9里、岩渕へ9里の舟運の中継地点にあたり、20人ほどの船主が30艘の船を保有し、回船問屋が建ち並んでいました。
日本三大急流の一つである富士川には難所が多く、老瀬岩、船取岩などの難所では水難事故も発生。
お盆には、富士川流域の各地で水没者の霊を慰める川施餓鬼が行なわれたのです。

南部の火祭り|南部町
開催日時 毎年8月15日※小雨決行(荒天時順延)
所在地 山梨県南巨摩郡南部町南部8441
場所 富士川河川敷南部橋上下流
関連HP 南部町公式ホームページ
電車・バスで JR身延線内船駅から徒歩10分
ドライブで 新東名高速道路新清水ICから約22km
駐車場 臨時駐車場(有料)、睦合小学校から諏訪神社にシャトルバス運行
問い合わせ 南部の火祭り実行委員会 TEL:0556-64-3111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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