国道扱いのフェリー 全国14選

国道は、陸の上だけではなく、海上にも存在します(県道、市道なども同様)。それが「海上国道」で、そこにフェリーが就航すれば海上国道フェリーということに。国道扱いのフェリーは、津軽海峡を渡る津軽海峡フェリーから、鹿児島と奄美・沖縄を結ぶフェリーまで15の海上国道フェリーが存在。

津軽海峡フェリー|国道279号・国道338号

航路:大間港(青森県大間町)〜函館港(北海道函館市)
国道279号:北海道函館市〜青森県上北郡野辺地町
国道338号:北海道函館市から青森県むつ市〜上北郡おいらせ町
内容:下北半島と函館市を結ぶ国道の海上区間が国道扱いで、津軽海峡フェリーでも函館~大間航路のみ該当(青森と函館を結ぶ青函航路は国道扱いではありません)

津軽海峡フェリー・大間フェリーターミナル

津軽海峡フェリー・大間フェリーターミナル

下北半島の先端、青森県下北郡大間町の大間港にあるのが津軽海峡フェリー・大間フェリーターミナル。函館港と津軽海峡フェリーが1時間30分で結び、本州〜北海道の最短クルーズが出航するのが大間港です。大間〜函館の航路は、海上国道(国道279号・国道

津軽海峡フェリー・函館フェリーターミナル

津軽海峡フェリー・函館フェリーターミナル

北海道函館市にある、北海道ドライブの玄関口が、津軽海峡フェリー・函館フェリーターミナル。青函連絡船の歴史を受け継ぐ、函館港〜青森港の津軽海峡ロード、本州と北海道をわずか90分で結ぶノスタルジック航路(函館〜大間航路)に就航するフェリーが発着

佐渡汽船|国道350号

航路:新潟港〜両津港、小木港(佐渡)〜直江港
国道350号:国道17号の終点(新潟市中央区本町通七番町1054-2)から佐渡島内を走って小木港から上越市の国道18号の終点(上越市下源入橋向177-4)までが国道350号
内容:新潟市〜佐渡〜上越市を結ぶルートの海上部分が海上国道フェリー

佐渡汽船 新潟港ターミナル

佐渡汽船 新潟港ターミナル

佐渡への大型フェリーや、ジェットフォイルが発着するのが「佐渡汽船 新潟港ターミナル」。最上階が無料の展望台になっている朱鷺メッセ(新潟コンベンションセンター)の北側、まさに日本一の大河・信濃川の河口に位置しています。ジェットフォイルは事前予

佐渡汽船 両津港ターミナル

佐渡汽船 両津港ターミナル

新潟本土の新潟港と佐渡島を結ぶ大型旅客カーフェリー、超高速船ジェットフォイルを運航する佐渡汽船。新潟と両津を結ぶ新潟・両津航路の67.2kmは、国道航路350号に相当し(海上国道)になっています。佐渡の玄関口が両津港ターミナル。ターミナル内

伊勢湾フェリー|国道42号・国道259号

航路:伊良湖港(愛知県田原市伊良湖町・道の駅伊良湖クリスタルポルト前)〜鳥羽港(三重県鳥羽市鳥羽・伊勢湾フェリーターミナル前)
国道42号:静岡県浜松市中央区から伊良湖半島を走り、対岸の紀伊半島の太平洋岸をひとまわりして、和歌山県和歌山市に至る一般国道
国道259号:三重県鳥羽市から伊良湖水道を渡り伊良湖半島(愛知県田原市)をへて、豊橋市に至る一般国道
内容:伊良湖水道に橋(伊勢湾口道路)を架け、三遠伊勢連絡道路でつなぐという計画があるため、国道259号との重複海上区間という珍しい海上国道に
伊良湖水道部分が海上国道の扱いに
本州で湾を横切るフェリーでは駿河湾フェリー(清水港〜土肥港)が静岡県道223号清水港土肥線(観光PRを兼ねて海上部分のみを「ふじさん」県道に)指定されています。

伊勢湾フェリー

本州に残る珍しい「海上国道フェリー」が、伊勢湾フェリー

国道は、陸の上だけではなく、海上にも存在します(県道なども同様)。そこにフェリーが就航すれば「海上国道フェリー」となります。本州では佐渡汽船(国道350号)と伊勢湾フェリー(国道42号・国道259号)の2ヶ所のみ、離島と結ぶ国道でないのは、

伊勢湾フェリー伊良湖港

伊勢湾フェリー伊良湖港

渥美半島の先端、伊良湖港(愛知県田原市)と鳥羽港(三重県鳥羽市)を55分で結び、伊勢湾を横断するフェリーの発着所が伊勢湾フェリー伊良湖港。旅客ターミナル的な施設は、道の駅クリスタルポルトがありますが、きっぷ売り場・待合所は、その横の伊良湖港

伊勢湾フェリー鳥羽フェリーターミナル

伊勢湾フェリー鳥羽フェリーターミナル

三重県鳥羽市の鳥羽港にあるのが伊勢湾フェリー鳥羽フェリーターミナル。渥美半島先端の伊良湖港(愛知県田原市)と鳥羽港(三重県鳥羽市)を結ぶ伊勢湾フェリーの鳥羽港にあるターミナルで、伊勢湾フェリー(所要55分)を利用すれば、名古屋回りをショート

瀬戸内シーライン・上村汽船|国道487号

航路:江田島・切串港(江田島市)〜広島港(広島市)
国道487号:広島県呉市〜倉橋島(呉市音戸町)〜能美島・江田島(江田島市)〜広島市南区を結ぶ一般国道で途中に倉橋島、江田島を周回
内容:江田島市にある能美島・高田港〜江田島・津久茂港間と、江田島・切串港〜広島港の2区間が海上区間で、高田港〜津久茂港には航路はなく、切串港〜広島港に瀬戸内シーラインと上村汽船のフェリーが就航

隠岐汽船|国道485号

航路:隠岐島後・西郷港(島根県隠岐の島町) 〜島前西ノ島・別府港(西ノ島町)〜七類港(松江市)
国道485号:隠岐・島後(隠岐の島町)〜島前・西ノ島(西ノ島町)〜松江市を結ぶ一般国道
内容:隠岐汽船によるフェリーと高速船の路線が就航
航路の起点に他の国道の起点がない珍しい航路(国道)です

別府港フェリーターミナル(西ノ島町)

別府港フェリーターミナル(西ノ島町)

隠岐・島前(どうぜん)、西ノ島町の玄関港となるのが別府港フェリーターミナルで、七類港(松江市)〜西郷港(隠岐の島町)〜菱浦港(海士町)〜別府港(西ノ島町)、境港(境港市)〜来居港〜別府港〜西郷港など、本土と結ぶ隠岐汽船のフェリー、高速船(レ

小豆島フェリー|国道436号

航路:姫路港〜小豆島・福田港、小豆島・土庄港〜高松港(香川県高松市)
国道436号:兵庫県姫路市〜小豆島〜香川県高松市
内容:姫路港〜小豆島・福田港、小豆島・土庄港〜高松港という海上国道区間(全区間の6割に該当)に小豆島フェリーが就航
土庄港〜高松港は便数も多く、高速船も運航

高松港フェリーのりば(サンポート高松フェリーセンター)

高松港フェリー乗り場(サンポート高松フェリーセンター)

小豆島フェリーの小豆島・土庄港行き、内海フェリーの小豆島・草壁港行き、国際フェリーの小豆島・池田港行き、四国汽船の直島・宮浦港行きのフェリーが発着するのはサンポート高松フェリーセンターの1・2番乗り場。高松港のシンボルでもあるサンポート高松

周防大島松山フェリー|国道437号

航路:三津浜港(愛媛県松山市)〜伊保田港(山口県大島郡周防大島町)
国道437号:愛媛県松山市〜屋代島(周防大島)〜山口県岩国市
内容:海上国道部分の三津浜港(愛媛県松山市)〜伊保田港(山口県大島郡周防大島町)に周防大島松山フェリーが就航
航路としては柳井港〜伊保田港〜三津浜港で、瀬戸内海を渡り山口県柳井市と愛媛県松山市を2時間30分で結んでいます

国道九四フェリー|国道197号

航路:三崎港(愛媛県西宇和郡伊方町)〜佐賀関港(大分県大分市)
国道197号:高知県高知市〜大分県大分市を結ぶ一般国道で、佐田岬半島のルートは、「佐田岬メロディーライン」
内容:佐田岬半島と佐賀関半島との間の豊予海峡を横断、四国と九州を結ぶフェリー
需要も多く便数が多いのが特徴

九州商船|国道384号

航路:福江島・福江港(長崎県五島市)〜中通島・奈良尾港(新上五島町)、中通島・有川港(新上五島町)〜佐世保港(佐世保市)
国道384号:福江島(五島市)〜中通島(新上五島町)〜佐世保市(佐世保市内の距離は483mのみ)
内容:国道384号の海上区間に九州商船のフェリーが就航

福江港ターミナル

福江港ターミナル

長崎県五島市、五島列島・福江島にあるのが福江港ターミナル。福江港は五島列島の玄関港で、博多港から野母商船(のもしょうせん)のフェリーが、長崎港から九州商船のフェリー(奈留島・奈良尾経由便、直行便)が、長崎港から九州商船のジェットフォイル(奈

有川港ターミナル

有川港ターミナル

長崎県南松浦郡新上五島町、五島列島・中通島の玄関港が有川港。平成16年に完成した多目的ターミナルが有川港ターミナルで、九州商船の長崎港への高速船、九州商船の佐世保港へのフェリー、高速船、小値賀港・宇久平港への高速船が出航。実物大のクロミンク

佐世保港・鯨瀬ターミナル

佐世保港・鯨瀬ターミナル

長崎県佐世保市新港町、上五島(有川港・小値賀港・宇久平港)とを結ぶ九州商船の高速船「シークイーン」、フェリー「いのり」などが発着するのが佐世保港・鯨瀬ターミナル。鯨瀬ターミナルビルの1階は、待合ロビー、発券所、売店、4階は展望ロビーになって

有明フェリー|国道389号

航路:多比良港(長崎県雲仙市国見町)〜長洲港(熊本県玉名郡長洲町)
国道389号:熊本県大牟田市〜長崎県・島原半島〜熊本県・天草下島〜鹿児島県阿久根市
内容:長崎と熊本を45分で結ぶ最短コースが売りで有明海を横断するフェリーが頻発

島鉄フェリー|国道389号

航路:口之津港(長崎県南島原市)〜鬼池港(熊本県天草市)
国道389号:熊本県大牟田市〜長崎県・島原半島〜熊本県・天草下島〜鹿児島県阿久根市
内容:天草と島原を30分ほどで結ぶ最短ルートで島原鉄道のフェリーが就航
日中、1時間に1本以上の便数があるので便利
島原湾のもっとも隘路となった早崎瀬戸を走るので島原と天草を結ぶ最短ルートになっています

島鉄フェリー(口之津港)

島鉄フェリー(口之津港)

島鉄フェリー(島原鉄道)は、島原半島南端の口之津港(長崎県南島原市)と天草の鬼池港(熊本県天草市)を所30分で結ぶ航路。「フェリーくちのつ」(548t)、「フェリーあまくさII」(620t)の2隻が2つの港を同時出航。島原湾のもっとも隘路と

島鉄フェリー(鬼池港)

島鉄フェリー(鬼池港)

天草と島原を30分ほどで結ぶ最短ルートが島鉄フェリー(島原鉄道)。その天草(熊本県天草市)側の玄関港が鬼池港です。鬼池港から潮流の速い早崎瀬戸を越えて島原半島(長崎県南島原市)の口之津港を結んでいます。「フェリーくちのつ」(548t)、「フ

三和フェリー|国道389号

航路:牛深港(熊本県天草市牛深町)〜蔵之元港(鹿児島県出水郡長島町蔵之元)
国道389号:熊本県大牟田市〜長崎県・島原半島〜熊本県・天草下島〜鹿児島県阿久根市
内容:熊本・天草のフェリーの中で最南端に位置し、熊本と鹿児島を結ぶルートが三和フェリー
天草下島の牛深港、鹿児島県側の長島・蔵之元港を結んで1日9便運航され、所要は30分
蔵之元港と出水駅を結ぶ新幹線連絡のシャトルバスも運行されています

桜島フェリー|国道224号

航路:鹿児島港〜桜島港
国道224号:鹿児島県垂水市〜桜島〜鹿児島市(通称「溶岩道路」)
内容:年中無休で24時間運航というフェリーで、「待たずに乗れる」がキャッチフレーズ

桜島フェリー

桜島フェリー

鹿児島駅から徒歩7分の鹿児島本港(桜島桟橋)と桜島港を15分の船旅で結んでいるのが鹿児島市営の桜島フェリー。年中無休で24時間運航というフェリーで、「待たずに乗れる」がキャッチフレーズ。平成15年に就航した「第十八櫻島丸」(1240t)、平

鹿児島港・桜島フェリーターミナル

鹿児島港・桜島フェリーターミナル

鹿児島県鹿児島市本港新町、国道224号の海上区間(海上国道)でもあり、全国で唯一、24時間運航が行なわれている桜島フェリーの鹿児島港側のターミナルが、桜島フェリーターミナル。鹿児島港~桜島港はわずか15分の船旅で結ばれています。桜島に向けて

桜島フェリー・桜島港

桜島フェリー・桜島港

鹿児島県鹿児島市桜島にある、鹿児島と結ぶ桜島の玄関港が、桜島フェリー・桜島港。周囲約52kmの桜島は、大正3年の大噴火で大隅半島と地続きになっていますが、観光的なアクセスでは鹿児島港からのフェリー利用が便利。鹿児島港~桜島港はわずか15分の

マルエーフェリー・マリックスライン|国道58号

航路:マルエーフェリーの鹿児島航路(鹿児島新港〜名瀬港〜亀徳港 〜和泊港〜与論港〜本部港〜那覇港)、マリックスライン(鹿児島新港〜名瀬港〜亀徳港 〜和泊港〜与論港〜本部港〜那覇港)
国道58号:国道の路線としての総延長が最長なのは、国道58号で、総延長は875.7(鹿児島から種子島、奄美大島を経由して沖縄を結ぶ国道で、海上区間が609.5km)
内容:国道58号の海上部分をケアするのがマルエーフェリーとマリックスラインで、25時間ほどかかる航路

国道58号

日本最長(総延長)の国道は、路線の大半が海上に!

国土交通省によれば、「日本で一番長い国道は、国道4号で、現道部分の実延長は742.5kmあります」とのことですが、実は路線としての総延長が最長なのは、国道58号で、総延長は875.7kmもあります。鹿児島から種子島、奄美大島を経由して沖縄を

国道扱いのフェリー 全国14選
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ