姫川第二ダム

姫川第二ダム

長野県北安曇郡白馬村を流れる一級河川・姫川。その姫川を堰き止めた重力式コンクリートダムが、姫川第二ダム。明治時代に設立された地元の電力会社・安曇電気が姫川水系の発電事業の一環として建設を推進。昭和10年に姫川第二ダムと姫川第二発電所が建設されたもので、現在も中部電力の発電用ダムとして現役です。

一級河川・姫川を堰き止めた発電用ダム

旧国道に架かるダム横の橋から姫川第二ダムを眺望可能。
姫川第三ダムは大糸線中土駅近くにあり、ダム湖にレトロな姫川橋が架かっています。

安曇電気は、明治37年 6月、宮城第一水力発電所(中房川/現・安曇野市穂高有明宮城、中部電力の発電所として現役で、現役で日本最古の発電機が稼働中)を完成させ、9月15日に送電を開始した電力会社。
宮城第二水力発電所(大正7年)、宮城第三水力発電所(大正9年)、中房第四水力発電所(大正14年)を建設、さらに大正15年、小谷電灯を、昭和2年には 姫川電気企業を合併。

昭和10年に姫川第二ダムが完成し、姫川第二発電所運用開始しますが、金融恐慌と世界恐慌により、昭和12年、片倉財閥の協力で諏訪電気と合併し、信州電気に改称しています(中部電力の前身のひとつ)。

姫川第二ダムの完成当初のダム湖は、現在の水神宮橋近くまであり、仁科三湖(にしなさんこ)の中綱湖よりも巨大な湖だったといいますが、北アルプスの雪解け水を集めるため、土砂の堆積が甚だしく、湖面面積は減少しています。

姫川第二ダムの水を取り込む姫川第二発電所は、取水位標高638.89m、放水位標高458.93mという標高差を活かして水路式の発電を行なっています(最大出力14400kW)。

大糸線・信濃森上駅前から姫川第二ダムに至る旧国道沿いには塩島城の城跡があり、遊歩道も整備されているので、時間が許せばあわせて探勝を(塩島地区は鬼無里へと続く善光寺道と千国街道の交差点)。

姫川第二ダム
名称 姫川第二ダム/ひめかわだいにだむ
所在地 長野県北安曇郡白馬村北城
電車・バスで JR信濃森上駅から徒歩20分
ドライブで 北陸自動車道糸魚川ICから約41km、長野自動車道安曇野ICから約54km
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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